歯科医院の院長の多くは、こう願っています。
「スタッフが自律的に動いてくれたらいいのに」
しかし現実には、
・指示しないと動かない
・やらされ感が強い
・言われたことしかやらない
そう感じている院長も多いのではないでしょうか。
その原因を「スタッフの能力」や「やる気」に求めてしまうこともあります。
しかし、本質はそこではありません。
問題は、人が動きたくなる仕組みが作られているかどうかなのです。
もし雇用関係がなかったら
ここで一つ、シンプルな問いがあります。
もし雇用関係がなかったとして、スタッフは先生の主張や行動に共感し、応援したいと思うでしょうか。
この問いが、すべてだと私は思っています。
雇用関係があるから動く。
給与をもらっているから指示に従う。
納得していなくても、仕事だからやる。
これは組織としては成立します。
しかし、この状態では組織は強くなりません。
共感で動く組織とは
一方で、強い組織は違います。
医院が目指していることに共感し、スタッフが「自分の意思で」理念の実現に向かって動く。
そのために、自分で工夫し目標達成のために努力する。
この状態になると、組織のエネルギーは大きく変わります。
分かれ目はどこにあるのか
この違いを生むのは、院長がコントロールを手放せるかどうかです。
もちろん、最初から任せるわけではありません。
重要なのは段階的に任せること。
教える⇒一緒にやる⇒任せる⇒上手くいく。
このプロセスを通して、スタッフの主体性は育っていきます。
指示で動く組織の問題
院長がすべてを指示して動かす組織で上手くいかないことが起きれば、不満は院長に向かいます。
「院長のやり方が悪い」
つまり、他責の組織になる。
しかし、自分の意思で取り組んだ仕事が上手くいかなければ、人は考えます。
どう改善すればいいのか。
工夫を始めます。
これは自責の組織です。
組織の成長は、この差で決まります。
多くの院長が失敗する2つのパターン
しかし実際には、
院長が「任せたつもり」で上手くいかないケースが多い。
そこには、よくある2つの問題があります。
① 教えずに任せる(丸投げ)
院長の頭の中では、「これくらい分かるだろう」
しかしスタッフは、そのタスクや役割で“成果を出すやり方”を知らない。
ティーチングのステップを飛ばしているのです。
なかには、院長自身が上手くいくやり方を知らなかったり、自分では成果を出すことが出来ないのに、スタッフにすぐに結果を出すことを求める場合もあるのです。
② 最初から合格ラインが高すぎる
スタッフが結果を出しても、院長は満足しない。
「まだ足りない」
しかし、経験のない分野で最初から高得点を出せる人はほとんどいません。
この現実を理解しないと、結局、「もう自分でやる」とトップダウンに戻ってしまいます。
組織づくりは減点方式ではない
多くの院長は、自分の理想を基準にします。
そこから減点してしまう。
しかし、組織づくりは違います。
積み上げ式です。
現状を起点に、5点10点と積み上げていく。
そして、その積み上げが質の高い仕組みを作る。
組織をデザインし形にするのが院長の仕事
人を動きたくさせる院長は、怒鳴らない人でも優しい人でもありません。
人が成長できる環境を作る人です。
そして、その環境を作る責任は院長にあります。
時間がかかる組織づくりを軽視すると、
院長はいつまでも
・指示
・叱責
・褒章
・人事評価
といったコントロール力に頼る経営から抜け出せなくなります。
最後に
先生の医院では、
スタッフは「指示」で動いていますか。
それとも、「納得」で動いていますか。
人は命令では動きません。
納得したときに、初めて力を発揮します。
さて先生は、
スタッフを動かしていますか。
それとも、
スタッフが動ける環境を作っていますか。
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