歯科医院のスタッフ育成・増患ツール活用/コミュニケーション研修/診断を通じて、患者さんの感情に寄り添えるスタッフを育てます。患者さんとのコミュニケーション強化、増患ツール活用が歯科医院の増患対策として一番有効である理由とは? 歯科医院のコミュニケーションカード活用法
患者さんとの距離が近い歯科医院を目指される院長にお勧め こんにちは 歯科医院経営コーチの森脇康博です。 ※森脇の紹介ページ 経営コーチ・森脇康博の紹介
患者さんによる口コミ・紹介の連鎖が生まれる歯科医院。それは患者さんの期待を超え満足していただいたという証明です。そして、口コミ・紹介の発生には必ず、「患者さんの感情を揺り動かした明確な理由」があるのです。その明確な理由を、「誰がやってもつくれる」ようにする。それが口コミ・紹介新患獲得の仕組み化です。
それを、売上対策ではなく、医療従事者としてスタッフを成長させる取組みとして推進するのです。徹底的に患者さんに寄り添うことが出来れば、患者さんは必ず周りにその事を伝えてくれます。
その為にはスタッフが医療従事者としてプライマリケアの視点を持ち、 ①院内でインフォームドコンセントを徹底させる ②ムントテラピー(言葉による癒し)+行動をおこなう ③歯科医科連携を重視し、病院主治医との連携を取る などを実行出来るかなのです。
その為には患者さんに寄り添う為の仕組みとスタッフの成長が必要なのです。私はその仕組みづくりを通じたスタッフの成長をサポートしています。 スタッフが医療従事者として成長することで、患者さんは歯を大切にし、近くに開業した歯科医院に転院することもなく、長年、先生の歯科医院を紹介してくれる応援団になるのです。 医療としての歯科医院を究めていくことで患者さんが離れなくなり、経営としても発展していく。そういう歯科医院の組織づくりを応援し続けたいと思っています。
歯科医院はメニューのないレストラン
笑えない話 その1(インプラントが得意な歯科医院) ある歯科医院で患者さんが受付に貼ってある「日曜日はインプラントオペの為~」という案内を見て、「あれ、先生のところインプラントやっていたんですか?」 「知らなかったから他の歯医者でやっていただきました・・・」
笑えない話 その2(矯正をおこなっている歯科医院) 以前に治療で通っていたある患者さんに道で偶然あったらブラケットをつけていた。「先生、もしむし歯ができたら治療をお願いしてもいいですか?」
「歯科医院はメニューのないレストランと同じ」。私はご相談いただいた院長にそうお話ししています。歯科医院の看板があるから歯の治療はしてくれるのだろうけど、院長がどんな治療を得意にしていて、自分の悩みを解決できるのか、要望を実現できる歯科医院なのかがわからずに不安なのです。
患者さんの3大不安を取り除くには ①まずは患者さんへのカウンセリングなどで、患者さんの「悩み」「不安」「要望」を把握する。
②その悩みの解決、要望の実現には〇〇という治療法があると説明ツールも使ってわかり易く伝える。
という2ステップが基本なのです。
カウンセリングを導入していない、説明ツールもないとなると患者さんは「むし歯の治療」に対する3大不安を解消することが出来ません。 また、カウンセリングと言いながらもチェアーサイドでの問診と変わらない会話しかできない若いスタッフもいます。歯科医院を週に10時間以上見学していて感じるのは、患者さんの不安や不満、疑問が表情に出ているのに、それに気づかないスタッフが多いということです。それどころか、コミュニケーションの基本である「相手の顔を見て話す」ということも出来ていない歯科医院があるのです。スタッフは患者さんに寄り添うよりも、次に自分がおこなわなければならない作業を優先してしまうのです。 医療機関にとって、そして患者さんの信頼を得るのに不可欠なホスピタリティを犠牲にしていては、患者さんとの距離を縮め、患者さんの信頼の証である紹介による新患を増やしていく事は出来ません。
目的がいつの間にかすり替わってしまう 「患者さんの不安を取り除いてあげたい」「患者さんを笑顔にしたい」そういう想いを持っているスタッフと話すと、「でも、現実には患者さんとあまり話せる時間がない」「どう話しかければ良いのかがわからない」と言います。医院によってはメンテナンスに移行するまで衛生士さんとの接点がほとんどない医院もあるようです。 また、若いスタッフはコミュニケーションが苦手なことが多く、ベテランスタッフが退職して若いスタッフに変わったら、途端に患者さんとのコミュニケーション量が減り、キャンセル・治療中断が増えたというご相談もいただきました。
<ある歯科医院で> 患者さんをチェアーに案内をし、後ろからエプロンをかけながら「失礼します。お変わりありませんか?」と聞くスタッフの視線はカルテに・・。「実は昨日の夜に痛みが・・・」と答える患者さんは後ろを振り返り、かなり窮屈そうです。スタッフは院長室に向かって「院長お願いします。昨日の夜に痛みが出たそうです」と伝えて根治のセットを取りに行きました。 いつの間にかスタッフに身についてしまったルーチン作業ですが、私には違和感しか残りませんでした。 何故ならまったく患者さんの顔を見ておらず、コミュニケーションになっていないからです。 問題点は ①患者さんの表情を観察し、斜め前方から話しかけていない。 ②「痛みが出た」という患者さんに共感の言葉をかけていない。 ③誰に対しても「お変わりありませんか?」という定型文を使う。 ④「エプロンをかけますね、失礼します」の言葉より先にエプロンをかけ 始めている。 ⑤患者さんとのコミュニケーション量が少ない。 ⑥名前で呼んでいない。等々
この患者さんは前回も根治しており、カルテを見たならそれを確認しているはずです。にも関わらずスタッフが患者さんにかける言葉が定型文なのは、患者さんへの声掛けをルーチン作業としてしか考えていないからです。この時にスタッフがするべきことは患者さんの不安を出来るだけ取り除き、治療に向かい合う態勢を整えてドクターに引き継ぐことです。 こういったスタッフは「既製の説明ツール」を導入して使い方を練習しても、いつの間にか作業に変えてしまいます。「何の為に患者さんに声をかけるのか」「何の為にツールを使うのか」をちゃんと理解できていないからです。 私はスタッフとコミュニケーションカードやツール作成について話すとき、「皆さんはどんな患者さんに何を伝える為にツールを作成するのですか?」と聞くようにしています。そこを曖昧にすると「手段の目的化※1」が起こるからです。ツールを作成して患者さんに説明する目的は、患者さんに治療内容についてちゃんと理解していただく為ですが、いつの間にか「ツールを説明して渡すこと」に目的がすり替わり、患者さんの表情に「よく分からない」とサインが出ているのにスタッフが気づかないのです。 こういった歯科医院では作成したツールの定期的な見直しも行われません。「渡すだけ」「置いておくだけ」では効果が薄くなります。
患者さんの心理には ①自分を大切に扱って欲しい ②自分を特別扱いして欲しい ③安心できる環境を得たい ④自分の頑張りを認めて欲しい
などがあります。 ツールを作成してコミュニケーション量を増やすのは、こういった患者さんの心理的欲求を満たす為です。患者さんの心理的欲求を満たすことで患者さんは歯科医院での居心地が良くなります。そして「あそこの歯医者さんは院長もスタッフも優しくて治療も丁寧で良いよ」と周りに口コミをしてくれるのです。
本当なら患者さんとゆっくりコミュニケーションが取れれば良いのですが、 ①院長もスタッフもコミュニケーションを苦手にしている ②患者さんに話す話題がない ③カウンセリングができず、一方的な説明になっている ④次の患者さんを待たせない為には時間内でできる会話が限られる。 などの要因があり、どうしても作業的になってしまうのです。
そういった現状を打開するのがコミュニケーションカードを活用した患者さんとのコミュニケーション法なのです。お金をかけて待合室を豪華にしたりサービスを良くするのではなく、患者さんとの距離を縮め、居心地が良くなることで患者さんは離れなくなるのです。
ツールはあくまでも補助的な道具です。患者さんとのコミュニケーションが主役でなければなりません。しかし、若いスタッフは患者さんとのコミュニケーションを苦手にしている場合が多く、患者さんと仲良くなることが出来ないのです。 私は定期訪問している歯科医院で紹介新患を増やす方法をアドバイスしていますが、ある医院で「先生、〇〇を意識して患者さんと〇〇していけば、この地域であれば紹介で〇〇な新患が増えますよ」とアドバイスをしました。すると、その院長はどんどん実践していただき、半年後には月10万点売上が増えたのです。ただ、この院長はコミュニケーション能力が高く、ホスピタリティ溢れる方でしたのでスタッフが同じことが出来るわけではありません。 そこで、この院長と同じことを若いスタッフでも実践できる方法はないかと考えました。そして、試行錯誤の結果生まれたのが「コミュニケーションカード」等を活用した患者さんとのコミュニケーション法なのです。 カードなどのツールを使い、コミュニケーション重視で患者さんとの距離を縮めている歯科医院では患者さんとの会話が増え、紹介による新患が右肩上がりで増えています。
患者さんとの距離がどんどん縮まる どんな効果的なツールでも、どんなわかり易い説明ソフトも、使う人の心が入っていなければそれはただの作業でしかありません。マニュアル化されたコミュニケーションだけでは患者さんの感情は動かないのです(基礎にはなりますが)。例えば、カフェで店員が「おはようございます」「ありがとうございました」とは言っていても、下を向いて作業をしながらマニュアル通りに言っているD店と、お客さんの顔を見ながら笑顔でコミュニケーションを取ろうとするS店では、お客さんとの距離が全く違います。
コミュニケーションカード活用で得られる効果は7つあります。 ①患者さんとのコミュニケーションが増える ②スタッフのコミュニケーション力が高くなる ③患者さんが自分の歯の健康に興味を持つ ④スタッフの患者さんへの思いやりが増す ⑤口コミ・紹介ツールとして効果がある ⑥スタッフが主体的にツールづくりを始める ⑦院内でのコミュニケーション量も増える
心がこもったツールでわかり易く説明し、コミュニケーションを深めることで患者さんに伝わるのです。ツールは患者さんの手元に残りますので、説明したことを忘れてしまうこともありません。また口コミ・紹介をする資料にもなります。 注意点は、患者さんが心理的に求めているタイミングで最適なツールを渡し、効果的なコミュニケーションができるかです。まとめて渡したり、待合室に置くだけでは効果的ではありません。ツールを作成しただけでは患者さんには伝わらないのです。
大切なのは患者さんの感情理解 患者さんの感情に気づき、共感し、解決してあげないと、不安が解消されず医院への不満が残ります。
私はモチベーションとアンガーマネジメント(イライラ・怒りの感情のマネジメント法)の資格を持ち、組織づくりでスタッフと接していますが、スタッフによっては患者さんの感情に気づいて寄り添うことはなかなか難しいようです。 そんな若いスタッフでも、患者心理を学びカードを使った会話法を練習することで、患者さんの感情に寄り添うコミュニケーションが出来る様になるのです。
私がおこなっているコミュニケーション・ツール活用研修の「目的」はスタッフの心の成長により組織の質を高めていくことです。研修で患者さんの心理を学び、それにどう対応すれば良いのかをスタッフがワークで導きだす練習を重ねますので、患者さん目線が養われていくのです。ツールはその心を患者さんに伝えていく為の「手段」、口コミはスタッフの心が育つことで患者対応が変わり、自然と発生するのです。
スタッフがツールを作成しながら成長 コミュニケーションカードやオリジナルツールの作成はスタッフの心を育てるのに最適な手段です。 既製品のツール(他医院で使っているものなど)を使っている歯科医院もありますが、それを使っても効果を感じられなかったという経験はないでしょうか。理由はスタッフにとって、そのツールの活用は面倒くさい作業が一つ増えただけだからです。スタッフが心を込めず、大切だと感じて渡さないツールは「手段の目的化(※1)」が起こり響かないし、いつの間にか使わなくなるのです。
私が最初の段階では既製品のツールの導入をご提案しないのは、それが理由です。高い患者説明ソフトを購入したのに結局使わなくなったという歯科医院は以外に多いのです(目的を明確にして活用し、仕組み化できれば効果的なのですが・・・)。 日常的に院長の価値観(指示)に基づいて動いているスタッフは、自分の価値観について深めたり、やりたい事があってもそれを実現できる機会がありません。スタッフに人として医療従事者として、「患者さんの為にに何をしてあげたいかを考えていく時間が」、「出来上がったツールで患者さんに喜んでいただけた時の嬉しさが」スタッフの成長につながり、ツール活用を効果的にするのです。 私はスタッフと一緒にツールを作成する時はいつも「患者さんは何について知りたいのか?」についてもスタッフ間で話し合ってもらいます。スタッフの視点を変えていくのです(作業目線→患者目線)。ツールの作成が進むとスタッフはどんどん患者さん目線になり、患者さんとのコミュニケーション量が自然と増えていきます。 ただ、上の立場である院長が口コミの新患を増やす為に、スタッフにツールの作成を依頼するのはスタッフの負担感が増えるだけなのでNGです。また、売上を増やす為だけの行動にスタッフは興味がありません。
「院長また、新しいセミナーで聞いたことやろうとしてるよ」 「どうせ、途中でやらなくなるからテキトーにやればいいよ」
これは歯科医院のスタッフが実際に話している一番多い不満です。セミナーで学んだやり方は効果的であっても、院長はどうやって落しこんでいけば良いのかがわからないのです。だから、中途半端に始めて、上手くいかないから途中で止めてしまう。すると、スタッフが「またか」となるのです。
だから、私は「形」だけをご提案することはしません。 スタッフが患者さんとの距離を縮めることが必要だと、心で感じなければ主体的行動は起こりませんし、多忙な院長だけでやるには時間とノウハウが足りないからです。 三方よしビジョン達成サポートでは主体的にスタッフがツールを作成し、患者さんとのコミュニケーション量を増やしていく中で成長していけるようサポートしています。
※1「手段の目的化」 例)ツール活用 「目的」患者さんが治療について理解し易いように説明の仕組みを創る。 「手段」ツールを作成し、丁寧に説明し、不安を解消する言葉を掛けて患者さんに渡す。 「手段の目的化」 いつの間にかツールを渡すことが目的になり、声掛けや内容改善が行われなくなる。 →患者に伝わらない→効果がなく面倒と感じる→止めてしまう。
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