「うちは治療の質には自信がある」
懸命に技術習得をされてきた院長は、そう感じておられると思います。
実際、真面目に研修に参加し、日々技術を磨き、患者のために努力されている歯科医院は少なくありません。
それにも関わらず、
・主訴の治療が終わると来なくなる
・歯周病治療や定期管理に移行しない
・新患や紹介患者が増えない
こうした悩みを抱える医院が多い。
これは治療技術の問題ではないことがほとんどです。
患者が通わなくなる医院には、いくつかの「共通点」があります。
患者は“治療結果”ではなく“体験”で判断している
患者が歯科医院を評価する軸は、「希望通りに治療してもらえたか」だけではありません。
・不安を理解してもらえたか
・自分の話を聞いてもらえたか
・大切に扱われていると感じたか
こうした診療体験全体で「また来たいかどうか」を判断しています。
治療技術は前提条件であり、来院継続を決めているのは感情なのです。
無意識のうちに患者の不安を増やしていないか?
患者が通いたくなくなる医院では、誰かが意図的に悪いことをしているわけではありません。
多くは「無意識」です。
・忙しさが伝わり、質問しづらい雰囲気
・不安なのに優しい言葉をかけてもらえない
・専門用語が多く、理解できないまま治療が進む
・スタッフ同士の会話が多く、患者が置き去りになる
こうした積み重ねが、「ここは自分の居場所ではないかもしれない」という感情を生みます。
「説明している」ことと「納得している」は別物
院長やスタッフは「きちんと説明したつもり」でも、患者は説明を理解できておらず、納得できていないことがあります。
説明=情報提供
納得=情報の理解と同意⇒安心
この違いに気づかないと、
・自費の治療提案が通らない
・次回予約が曖昧になる
・治療中断が起こる
という結果につながります。
診療を見学していると、ドクターの治療説明時に患者の頭に「?」が浮かんでいるシーンをよく見かけます。ドクターは手早く説明することを優先していて患者が説明を理解できているのかを見ていないのです。
良い歯科医院の定義は、静かに変わっている
平成以前は「痛みを取ってくれる医院」が選ばれていました。
今は「自分の健康を一緒に考えてくれる医院」が選ばれる時代です。
治療中心から管理・伴走型の関係性へ。
この変化に対応できていないと、どれだけ腕が良くても患者は定着しません。
技術の前に、信頼を失っていないかを考えてほしい
患者が通いたくなくなる医院は、技術が低いのではありません。
・安心感
・信頼感
・関係性
これらを気づかないうちに失っていることが多いのです。
先生の医院では、患者はどんな気持ちで診療室を後にしているでしょうか。
「治療は終わった」だけでなく、
「ここに通い続けたい」
そう感じてもらえているでしょうか。
ぜひ、ご自身の医院の日常診療を思い浮かべながら考えてみてくださいね。
患者満足度を高める歯科医院作りでお悩みならばご相談ください。
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