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◆歯科医院経営ブログ

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尊敬される院長は、スタッフを“管理”しない ―指示待ちスタッフは誰が作り出すのか?-  [2026年02月05日]
おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
 
私は大阪の開業医団体で30年勤務し、院長の近くで経営と医院づくりを応援したいと独立して13年が経ちます。
このブログでは歯科医院経営とマネジメントに役立つ情報を発信します。
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歯科医院の現場で、スタッフが最も早く心を閉ざす瞬間はいつでしょうか。

それは叱られた時でも、忙しさが限界に達した時でもありません。

「自分が信頼されておらず院長から管理されている」と感じた瞬間です。

人は、自分が信じられていないと感じた瞬間、表面上は従いながらも、内側では距離を取り始めます。

 

管理と信頼の決定的な違い

管理型の院長は、こう考えがちです。

・ミスを防ぐためにルールを増やす

・判断を間違えないように指示を細かく出す

・評価制度で行動をコントロールする

 

一方で、信頼型の院長は違います。

・判断の基準(理念・目的)を共有する

・任せる前に徹底的に教える

・結果に責任を持たせ、プロセスには口を出さない

この二つは似ているようで、まったく別物です。

管理は「縛る」こと。

信頼は「任せる」こと。

スタッフはこの違いを驚くほど敏感に感じ取っています。

 

ルールが増えるほど、現場が萎縮する理由

ルールが増えすぎた医院では、スタッフの思考はこう変わっていきます。

・「患者のために何が正しいか?」ではなく「院長に怒られない選択はどれか?」

・ルール(手段)を守ればより良い結果(目的)が出なくても良い

・患者にとってのより良い行動を考える必要はない。言われた事だけをミスなくやれば良い

正しい行動をしても、患者の為に自分で工夫した行動をしても、院長や幹部スタッフに叱られた経験が積み重なると、人は挑戦しなくなります。

そして院長はこう嘆きます。

「うちのスタッフは、自分で考えて動かない」

しかし、指示待ちスタッフを作っているのは誰でしょうか。

管理によってスタッフが成長するためのステップ(自分で考え行動し修正しながら成功する)を院長自身が奪ってしまっているケースは、決して少なくありません。

また、歯科医院では院長によるダブルバインド(二重拘束)による弊害も多く見受けられるのですが、それについてはまたの機会に書きますね。

 

権限委譲と放置は、まったく違う

ここで誤解されやすいのが「権限委譲」です。

・権限委譲 = 丸投げして放置

ではありません。

正しい順番は、必ずこうなります。

1.徹底したティーチング

・役割

・考え方

・判断基準

・医療としての「なぜ」

2.教えながら任せる(中間目標の達成)

・失敗を前提に行動してもらう

・一緒に振り返り行動を修正

3.任せきる

・プロセスには口を出さない

・成果に責任を持ってもらう

・最終責任は任せた院長が背負う

この「任せきる」段階に入ったら、院長の役割は変わります。

指示を出す人ではなく、求められた時にヒントを出し、勇気づける存在になるのです。

最終責任を院長が背負う事で失敗にビクビクせずにチャレンジしてくれる様になっていきます。

 

クライアント医院に関わりだすと、面談で「ある分野においては院長以上の資質」を持つスタッフに出会います。

しかし、多くの場合には院長から権限の委譲が行われていないので資質は開花していない。

もちろん、私は組織にとっての宝物を放置することはなく、院長に提案してその人に相応しい役割を担ってもらうのですが、そのスタッフの能力が解放された姿を見るのもこの仕事の楽しみの一つでもあるのです。

 

ティーチングなきコーチングは、ただの丸投げ

もう一つ、よくある勘違いがあります。

それがティーチングとコーチングの混同です。

・教えていないのに

・経験させていないのに

・見本を見せていないのに

・合格の基準も示さずに

・「どうしたいの?」「あなたの理想は?」と言う

これはコーチングではありません。

ただの丸投げ放置です。

コーチングはその人の中に眠っている「理想など」「得意分野」「強み」に気づいてもらい、力を発揮できる様に背中をそっと押すことであって、その人の中に存在しないものは引出せないのです。

一方で、正解を教えすぎて、考える余地を奪うのも違います。

・徹底的に教えた上で、考えさせる。

・考えに基づき行動させ、基準品質を超えた成果を出せれば任せる。

このバランスが取れた時、スタッフは「成果に繋げる責任」を自分のものとして背負い始めます。

 

自律的なスタッフが育つ医院にある余白

人は、

・自分が大切だと思うことを

・自分で考え

・自分で実行し

・失敗しながら改善し

・自分の力で成功にたどり着く

このプロセスを通じて、自己効力感と自尊感情を高めていきます。

この経験を重ねた人は、どんな状況でも「自分は、きっと乗り越えられる」という絶対的な効力感を持つようになります。

 

管理型の医院は、この成長の機会をすべて奪い取ってしまいます。

そして評価制度で縛り、自己保存に働く人材を量産する。

一方で、放置型の院長は「ぬるい職場」を作ってしまう。

 

院長が変わらなければ、何も変わらない

指示待ちスタッフも、

空気が読めないスタッフも、

実は院長が作り出しています。

だからこそ、スタッフを変えようとする前に、院長自身の考えと関わり方を見直す必要があるのです。

尊敬される院長とは、管理しない院長です。

しかし同時に、放置もしない院長です。

信頼し、教え、任せ、最後は必ず院長が責任を引き受ける。

その姿勢こそが、スタッフの内発的動機を引き出し、医院を本当の意味で強くしていくのです。

 

★こちらもご覧ください。
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