歯科医院の経営改善や組織づくり、ホームページや看板の活用法指導やスタッフ育成の仕組みづくりをサポート。か強診を活用した長期管理型の歯科医院づくりなど。開業医団体で30年の勤務経験があり安心してご依頼いただけます。

 
◆歯科医院経営ブログ

歯科医院経営コーチの森脇が歯科医院経営に関する情報や感じたことを気ままに発信します。会員限定ブログと違い誰でも読むことが出来ます。

前の記事  |  次の記事
今後5年で“ジリ貧になる歯科医院”と“伸びる歯科医院”の違いとは?  [2025年12月03日]
おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
 
私は大阪の開業医団体で30年勤務し、院長の近くで経営と医院づくりを応援したいと独立して13年が経ちます。
このブログでは歯科医院経営とマネジメントに役立つ情報を発信します。
しかし、答えは書きません。院長によって経営状況は違いますのでスタッフと一緒に考えて頂きたいからです。
もちろん、経営のサポートのご依頼は喜んでお引き受け致します。
では、本日のブログもご自分の医院の状況に照らして考えてみてくださいね。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
 

今回は地域の人口動態によって医院の未来はまったく違う

という本質に踏み込んでお伝えします。

 

結論

歯科医院の未来格差は「医院規模」でも「技術力」でもなく

地域人口動態 × 院長の意思決定で分岐する。

これを理解している院長は全体の2割程度。

では、具体的に何が分岐点になるのでしょうか。

 

1.「治療需要」は地域によって正反対に動く

全体ではう蝕治療ニーズは減少しますが、地域によって差が大きい。

 

今後5年で「治療患者が増える」地域

・都市部で高齢者が増えている地域

・若い世代の流入が続くエリア

・高層マンションが増えている街(居住している)

・団塊の世代がまだ外来通院できるフェーズ(7582歳)

う蝕治療も補綴もまだ一定需要あり(中年~高齢者)。

→ ただし、強い競合も増えるので差別化が出来なければ需要を取れない

→治療ニーズの減少が過疎地と比べて遅れるだけで減少期はやってくる。

 

今後5年で「治療患者が減る」地域

・地方都市の郊外

・多くの人が都市部に働きに出るベットタウン

・若い世代が流出しているエリア

・高齢者比率がすでに40%近い地域

・要介護者が急増し始めている自治体

外来通院が困難な高齢者が増え始める。

治療需要が外来から訪問へ移動する。

→治療ニーズは60歳以上の患者が支えていることが多い。

 

■10年後にはどうなる?

団塊世代(194749年生まれ)が85歳を迎える。

全国的に外来に通えない高齢者が急増する時代 に入る。

都市部でも外来中心の医院は影響を受ける。

つまり、

「今は経営的に困っていない医院」ほど、手を打つのが遅れやすい。

 

2.伸びる医院は「今の地域」ではなく「10年後の地域」を見て動く

未来の地域像を理解していないと、

医院は気づいた時には手遅れ状態に陥る。

伸びる医院が先取りしていること

・外来+管理(SPT、口腔機能、連携)にシフト

・地域の多職種との関係性を構築(ネットワーク)

・高齢患者の中断しない導線を整備

・口管強、歯援診1などの施設基準を積極的に取得し活用

→地域の経営環境の変化を予測し、マーケットニーズの変化を予測

→ 10年後の外来需要縮小リスク、保険医療の縮小に備えた準備。

 

ジリ貧になる医院の特徴

・変化への対応が苦手なレイトマジョリティ院長

・治療の勉強はするが収益化できない

・治療中心で回し新患依存率が高いトライアル型

・歯科衛生士枠の管理患者が少ない

・訪問や連携に興味がなく外来がジリ貧になっても動かない

・施設基準を取得して活用できない

・健康支援型の医院づくりに取り組まない

地域の経営環境の変化を把握しないので早めの対応が出来ない

→経営対策が小手先で後手であり成果に繋げられない(対症療法)。

 

3.歯科衛生士の役割を外来治療の補助から地域の健康支援者へ変えられるか

どの地域でも共通するのは、

患者のLTVを決めるのは「歯科衛生士の管理力」。

しかし、

歯科衛生士の成長環境を作れない医院は

SPT継続率が低い

・口腔機能管理が進まない

・紹介・家族化が起きにくい

など構造的ハンデを抱える。

歯科衛生士育つ医院だけが管理型歯科の波に乗れる。

 

4.患者の数より「離脱しない導線」を設計できる医院が勝つ

治療中心医院

・患者は入れ替わる、継続しない

・広告費が上がる

LTVが低く経営が不安定

管理・予防医院

・患者が続く

・家族ぐるみになる

・紹介が増える(地域の多職種からも紹介が増える)

・医院ブランドに価値を感じ患者が集まる

地域人口が減っても、地域ネットワークに支えられ医院は安定する。

 

5.最大の分岐点:院長が変われるかどうか

今は問題がなくても、10年後に外来患者が減ったときに動くのは遅い。

伸びる院長はこう考えます。

「未来の地域に必要とされる医院になるために今から小さく変える」

ジリ貧になる院長はこう考えます。

「今は困ってないから様子を見る」

この違いが、医院の命運を分ける。

 

まとめ:先生の地域はどちらの未来に向かっていますか?

院長が今すぐやるべきことは3つです。

自院の診療圏の人口動態を把握する(5年後・10年後)

・若年層の増減

・後期高齢者の増減

・要介護認定者の推移

これだけで未来の治療需要が見える。

 

地域の未来に合わせて医院の役割を再定義する

・外来中心のままで良いのか

・管理型歯科へどの程度シフトするか

・多職種連携は必要か

 

小さな一歩でよいので、今すぐ変える

SPT継続率を見直す

・口管強取得に向けて情報収集

・医科連携の開始

・歯科衛生士の専用ユニットと施術時間の確保

 

未来は「今日の小さな意思決定」の積み重ねで決まります。

先生の開業されている地域がどんな未来に向かうのか、一度私と一緒に分析してみませんか?有料で「経営環境分析」を提供させて頂きます。

 

★こちらもご覧ください。
サポートMENUに気軽に相談できる「プレ経営相談」を追加しました。
「ちょっとだけ聞いてみたい」「判断が正しいかを確認したい」という時に便利ですよ。
 
 
 
Posted at 05:00
 
<<  2025年12月  >>
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031   
森脇康博のFacebook
講演依頼
プライバシーポリシー
三方よしビジョン達成サポートのホームページ