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◆歯科医院経営ブログ

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“チームを鍛えられる歯科医院”だけが生き残る ― 治療品質と生産性を両立させる組織の条件 ―  [2026年02月26日]
おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
 
私は大阪の開業医団体で30年勤務し、院長の近くで経営と医院づくりを応援したいと独立して13年が経ちます。
このブログでは歯科医院経営とマネジメントに役立つ情報を発信します。
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前回、価格を自分で決められない保険医療機関に残された道は、治療品質と生産性を同時に高めることだと書きました。

では、どうすればそれが可能になるのか。

答えはシンプルです。

院内を「鍛えられる環境」に変えること。

ここからが本題です。

 

なぜ両立は難しいのか

多くの医院で、無意識の前提があります。

「高い品質を出すには時間が必要だ」

一見、確かにそう思えます。

慎重に

丁寧に

時間をかけて

しかし、時間をかけることと、能力が高いことは同義ではありません。

時間に余白がある環境では、人は工夫しなくなります。

一方で、限られた時間で目標品質を達成する環境では、

・事前準備が洗練され

・連携が緻密になり

・判断が早くなり

・無駄が削ぎ落とされる

結果として、能力は上がる。

つまり、生産性向上は「質を下げる」ことではなく、質を向上させながら無駄を削ることなのです。

 

鍛えられる環境とは何か

「鍛える」と言うと精神論に聞こえます。

しかし実際は構造の問題です。

例えば、

・スキル評価表を作成し、評価面談を実施

→全員がスキルアップポイント取得を目指す

・治療ごとの基準時間を明確にする(オンタイム)

→ドクターや歯科衛生士は基準時間内に治療や施術を終えるトレーニングをする

・口腔内写真(5枚法)の基準時間と合格品質を決める

→年2回のテストがあり、ランキングが決まる

・時間当たりユニット当たり生産性を測定し評価

→チームごとに治療を振り返り、「質」と「生産性」をチェック

これらを継続している医院は、自然とレベルが上がります。

逆に、

・忙しいから振り返らない

・ベテラン任せ

・基準は感覚

・改善はその場しのぎ

こうした環境では、人は鍛えられません。

自分が〇カ月後に、どういったスキルにおいて合格点を取る必要があるのか?

自分が〇カ月後に、どんな数値目標を達成する必要があるのか?

それを勤務ドクターやスタッフが日々認識する仕組みになっていない時点で「治療品質」と「生産性」の両立は実現できないのです。

 

経営が安定した時こそ、危険

私が幹部スタッフに医院の発展の為に必要なことを話すと、「以前は頑張ってやっていたんですが院長が・・・」と言われたことがあります。

実はそれは、停滞のサインです。

経営がある程度安定すると、

・新しい挑戦を止める

・基準を緩める

・時間に甘える

こうして少しずつ、組織の緊張感が失われます。

しかし、国の制度は止まりません。

治療・管理・連携の要求は、年々高度化しています。

鍛えることを止めた瞬間、外部環境とのギャップは広がる。

経営環境が悪化しているのに進歩を止めると生き残れなくなるのです。

 

本当にスタッフの成長を信じているのはどちらか

「時間をかけて丁寧にやる」方が確実に見える。

「できない」を許容した方が優しく見える。

しかし、生産性が上がらないまま物価や人件費が上がる時代は、経営的には確実に苦しくなります。

そして「できない」ことで迷惑を被るのは患者なのです。

一方で、「限られた時間で高品質を出す」環境は厳しい。しかしその厳しさが、

・能力を上げ

・連携力を高め

・結果として収益性を高める

のです。

どちらが本当にスタッフの成長を信じ、応援することでしょうか。

プロのアスリートが成果を残し続ける為にどんな日常を送っているのかを見れば答えは明らかです。

その人の成長を願うのなら厳しい環境で生き抜く力を身につけさせてあげる方が本当の優しさなのです。

ただ、人生には色々な問題が発生します。

だから、スタッフが壁にぶつかり自分で乗り越えられない場合には、全力でサポートすることも必要だと感じます。

 

院長の成長が止まれば、医院の進歩が止まる

最も重要なのはここです。

院長自身が、鍛えられる環境に身を置いているか。

・カルテを見ながら診療を振り返り、翌日の改善に繋げていますか。

・翌日のカルテをどれだけ読み込み治療品質を高めているでしょうか。

・治療技術、診断力と治療計画立案力を磨き続けていますか。

・院長の治療提案は常に患者の健康の為でしょうか。

・自分の治療時間を短縮する努力をしていますか。

・すべての責任は院長にあると感じていますか。

すべてをスタッフは見ています。

そして院長が懸命の努力をしていると、スタッフもその姿勢を見習おうとする。

すると、スタッフの成長に厳しい姿勢を見せてもスタッフは「患者の為」「私の成長の為」だとついてきてくれるのです。

 

最悪なのが言行不一致の院長

医院理念では素晴らしいことを書いていて、朝のミーティングなどでも素晴らしいことを言っているが、実際に院長がやっていることは理想から大きくズレている。

経営が安定したからといって、挑戦を止めていませんか。

そういう医院ではスタッフも緊張感がなく、裏では院長への不満ばかりが話されています。

医療において、

経営において、

「手を抜いてよい時間や時期」などありません。

院長は人間力を高め、治療技術を高め、経営者としての資質を高め続け、そしてすべての結果に責任を取る。

それが歯科医院経営を発展させられる基本姿勢なのです。

 

最後に

国が求める「治療」「管理」「連携」で経営を成立させるには、チームを鍛え続け「機能する」組織にしていくことが前提になります。

先生の医院は、

・時間をかければ何とかなる環境ですか。

それとも、

・時間内に目標品質を達成できる環境ですか。

先生ご自身は、

鍛え続けなければ脱落するという緊張感の中で、医療の本質を追いかけていますか。

それとも、「今は経営が安定しているから」と歩みを緩めていませんか。

変化の時代に残るのは、才能のある医院ではありません。

 

チームで目的の達成に向かい鍛えられ続ける医院なのです。

 

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