歯科医院の経営改善や組織づくり、ホームページや看板の活用法指導やスタッフ育成の仕組みづくりをサポート。か強診を活用した長期管理型の歯科医院づくりなど。開業医団体で30年の勤務経験があり安心してご依頼いただけます。

 
◆歯科医院経営ブログ

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なぜ歯科医院は“学習する組織”になれないのか? ― SECIモデルで考える、暗黙知が埋もれる現場 ―  [2026年03月03日]
おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
 
私は大阪の開業医団体で30年勤務し、院長の近くで経営と医院づくりを応援したいと独立して13年が経ちます。
このブログでは歯科医院経営とマネジメントに役立つ情報を発信します。
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歯科医院には、膨大な知識があります。

・ベテラン歯科衛生士の技術、知識とコミュニケーション能力。

・受付の患者対応力。

・カウンセラーの聴き出す力。

・事務処理能力が高いスタッフの知識。

しかし、その多くは知識を持つ個人でしか活かされません。

なぜか。

暗黙知のままだから。

知識や経験は院長やスタッフ個々の頭の中に眠っていて言語化がされていないのです。

 

暗黙知が医院を支えている

例えば、

・この患者は不安が強い

・患者の〇〇さんはこの言い方をすると納得する

・このタイプは次回キャンセルしやすい

こうした判断は、ベテランスタッフの中にあります。

しかし、それは言語化されていない。

新人には伝わらない。

ベテランが辞めれば、これらの無形財産は消える。

これが「暗黙知」です。

 

情報は集めている。しかし活かしていない

また、こういう問題も発生しています。

初診カウンセリングで、

・治療への不安

・家族背景

・経済的事情

・過去の治療体験

を丁寧に聞く。

セカンドコンサルでも情報を集める。

そしてそれを、カルテや予約管理ソフトに入力する。

しかし、ドクターがカウンセリングシートをちゃんと読んでいない。

読んでも活用していない。

それでは、意味がありません。

情報は「入力」しただけでは価値にならない。

 

SECIモデルで考える

SECIモデルは、

① 共同化(暗黙知の共有)

② 表出化(言語化)

③ 連結化(仕組み化)

④ 内面化(実践で定着)

この循環で組織は学習すると考えます。

しかし①②で止まっている歯科医院が多いと感じるのです。

 

表出化ができていない

例えば、「この患者は時間をかけて説明した方がいい」とベテランスタッフが判断したとします。

なぜ?患者が発するどのサインでベテランスタッフはそう判断したのか?

これを言語化できていない。

だから、同じ患者を他のスタッフが担当したとしたら、いつもどおりの対応と説明で終わるのです。

言語化できない組織は、再現性がありません。

 

連結化ができていない

仮に言語化できても、

・マニュアルに落とし込まれない

・ロープレなどで使える様にしていない

・カンファレンスで共有されない

・カルテ情報が診療に反映されない

これでは仕組みにならない。

形式知にしたとしても、活用されなければ死蔵情報です。

歯科医院の予約管理ソフトやカルテには、一部の人しか活用していない「マーク」や情報で溢れています。

結局、情報をそれらにインプットすることが目的になってしまっており、活用できていないことが多いのです。

 

問題の本質はどこにあるか

多くの院長は言います。

「うちはデジタル機器も活用し情報を共有している」

「サブカルテや各種記録シートも作成し言語化している」

しかし本当に共有されているのは、“情報”ではなく“やっている感”。

情報をインプットして満足してしまっているのです。

そして最大の問題は、院長がその情報を活用する文化を作っていないこと。

例えばドクターがカウンセリングシートを読んで活用しないなら、スタッフはやがて詳しく書かなくなります。

あと、最近、拡がってきているグループチャット。これもチャットに書き込んだら後は読まない方が悪いと考える風潮がある。この風潮も不味いと感じるのです。

文化は上から作られます。先生はチームメンバーにどの様に落とし込んでおられますか?

 

情報を活かす医院は何が違うのか

情報を活かせる医院はシンプルです。

・カウンセリング情報は必ず診療前に確認する

・診療後に振り返りをする

・良い対応事例を共有する

・暗黙知を言語化する時間を作る

・暗黙知が連携するスタッフに直接共有されている

情報を「使う前提」で集めている。

「患者が納得して治療を受ける為」という目的が一人一人のスタッフに浸透し文化になっている。

ここが違います。

一方、情報を活かせない医院ではベテランスタッフの退職が大幅な戦力ダウンに繋がる。

オペレーションでは以前と同じように熟せている様に見えるのですが、実は院長が気づかない所で問題は発生しているのです。

 

暗黙知のままでは、組織は成長しない

ベテランの能力に依存する医院は、

属人化している医院です。

属人化は楽です。

しかし、

・人が辞めると崩れる

・教育に時間がかかる

・再現性がない

うちのベテランスタッフは退職しないという根拠のない自信で安心していないでしょうか?

組織化とは、暗黙知を形式知にし、形式知を現場で回し、それを再び個人の力に戻すこと。

この循環がある医院だけが成長します。

 

最後に

先生の医院では、ベテランの力は共有されていますか。

カウンセリング情報は診療に活きていますか?それとも、入力されているだけですか。

情報は集めるだけでは意味がない。

活かしてこそ、知識になり成果に繋がる。

先生の医院は、学習する組織ですか。

それとも、知識や経験が活用できずに埋没している組織ですか。

 

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