歯科医院の経営改善や組織づくり、ホームページや看板の活用法指導やスタッフ育成の仕組みづくりをサポート。か強診を活用した長期管理型の歯科医院づくりなど。開業医団体で30年の勤務経験があり安心してご依頼いただけます。

 
◆歯科医院経営ブログ

歯科医院経営コーチの森脇が歯科医院経営に関する情報や感じたことを気ままに発信します。会員限定ブログと違い誰でも読むことが出来ます。

持続する歯科医院をつくる本質 ~院長が“走り続けなくても回る組織”とは~  [2025年11月07日]
おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
 
私は大阪の開業医団体で30年勤務し、院長の近くで経営と医院づくりを応援したいと独立して13年が経ちます。
このブログでは歯科医院経営とマネジメントに役立つ情報を発信します。
しかし、答えは書きません。院長によって経営状況は違いますのでスタッフと一緒に考えて頂きたいからです。
もちろん、経営のサポートのご依頼は喜んでお引き受け致します。
では、本日のブログもご自分の医院の状況に照らして考えてみてくださいね。
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今回の「変化に強いチームを育てる院長学」シリーズでは、

「治療のプロ」から「経営と人づくりのプロ」へと成長する院長像についてお伝えしてきました。

最終回となる今回は、院長が最後にたどり着く理想の形

“院長が走り続けなくても回る組織について掘り下げます。

 

院長が頑張り続ける医院は、長くもたない

多くの院長が感じています。

「自分が止まったら医院も止まる」

「全部自分が見ていないと不安だ」

しかしこの構造は、医院が大きくなるといずれ限界を迎えます。

なぜなら、院長が動き続けることで医院は依存構造になるからです。

・休みが取れない(休日も学会やセミナー)

・スタッフが育たない

・選んだチーフが機能しない

・院長が疲弊し、イライラして医院の空気が重くなる

・院長が頑張ってスタッフマネジメントをしても問題が発生する

院長が頑張ることが医院の成長を支えているうちは、まだ持続する経営にはなっていません。

 

持続する医院は「仕組み×人の力」で回っている

持続する医院とは、院長が動かさなくてもチームが動く医院です。

そのためには、2つの軸が欠かせません。

(1)仕組みがチームの羅針盤になっている

・業務マニュアルがある

・カリキュラムが整備され教育プロセスが見える化されている

・リーダー育成と権限委譲の仕組みが存在し機能している

KPI(重要管理指標)が共有され、成果を定量的に測定出来ている

これらはすべて、判断基準の統一を目的としています。

つまり、「誰がやっても理念に沿った行動ができる」状態です。

(2)人の力が文化をつくっている

仕組みと数字だけでは、組織は動きません。

最終的に組織を動かすのは、理念を体現する人です。

理念に共感し、自ら成長を望むスタッフが増えることで、医院は自然と安定して回り始めます。

 

「自走する医院」をつくる3つのステップ

ステップ

内容

成果

見える化

院長の頭の中の判断・基準・段取りを言語化する

誰でも理解できる「医院の共通言語」をつくる

権限移譲

リーダーやチーフに判断を委ねる

チームが自分たちで回す文化を育てる

振り返り文化の定着

定期的なミーティングでPDCAを回す

改善と成長が自動的に続く

このサイクルが機能し始めると、院長が現場を細かく見なくても、医院は安定して進化します。

 

④ “仕組みの目的を間違えてはいけない

ここで注意していただきたいのは、仕組み=効率化の道具ではない ということ。

本来の目的は、

「理念をブレずに継続するための土台」です。

仕組みがあることで、スタッフは安心して動けます。

そして、安心の上に創造性が生まれます。

仕組みが縛るものではなく、支えるものとして機能した時、医院は初めて自走を始めます。

 

院長が「走らなくていい状態」を目指す

院長が走り続ける医院と、

院長が止まっても回る医院の違いは、仕組みの成熟度にあります。

前者は、院長が動かしている医院。

後者は、仕組みと人が動かしている医院。

持続する医院では、院長の役割は「動かすこと」ではなく、「方向(戦略)を示すこと」です。

経営とは「走ること」ではなく、「走れる仕組みを設計すること」 なのです。

 

⑥先生にお聞きしたいこと

(1)院長ひとりが医院を動かしている構造になっていませんか?

(2)チームが理念に基づいて自走できる仕組みはありますか?

(3)先生が休んでも医院が回る仕組みを、今から設計できますか?

 

まとめ

院長が院内の細かな部分まで指示しなくても医院が成長する。

それが経営者型院長の到達点です。

仕組みをつくり、理念を中心に据え、チームが自走する環境を整える。

この3つが揃ったとき、医院は「持続的成長」というステージに入ります。

そして、院長は「動かす人」から「導く人」へ。

 

次回予告(新シリーズ予告)

次のシリーズでは、いよいよ次のテーマへ

『歯科医院リーダー論 ・ チームを導く院長の哲学』

・人を“指示で動かすではなく惹きつけるリーダーシップ

・理念を軸にしたコミュニケーション設計

・チームの成熟段階に応じたマネジメント手法

 

経営の仕組みを整えた次は、リーダーの在り方そのものを磨く段階に進みます。

 

お楽しみに!

 

★こちらもご覧ください。
 
 
 
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