美容院は競争が激しい業界ですが、それでも多くの人が「行きつけの美容院」を持っています。理由はシンプルで、信頼関係と習慣化が成立しているからです。
・定期的な来店が前提:髪は伸びるため、「次回予約」が自然に行われる。
・担当者制度:スタイリストが固定され、顧客との信頼関係が深まる。
・会話による心理的つながり:顧客の好みやライフスタイルを理解し、安心感を提供。
・付加サービス:ヘッドスパやケア商品の提案で「また来たい」と思わせる。
この“リピートを前提にした仕組み”は、歯科医院にも応用可能です。
美容院にも低価格高回転率モデルがありますが、今日は高付加価値高単価モデルについて書きたいと思います。
歯科医院に応用できるリピートの仕組み
美容院の仕組みを歯科に当てはめると、次のような戦略が考えられます。
1.次回予約を必ず提案する
・美容院では当たり前の「次回予約」を、歯科でも標準化(中規模以上の歯科医院では当たり前ですが)。
・定期健診やSPTの次回予約を診療時に抑えることで来院率が安定する。
・シフト制で働く患者には次回予約取得時期にリマインドする。
・歯科衛生士は次回来院する理由を患者に伝えて施術を終える。
2.担当者制度の導入
・歯科衛生士やドクターを「担当制」にして、患者との信頼関係を強化。
・患者は「この人に診てもらいたい」と思うことで医院に通い続ける。
・患者と歯科衛生士の相性を考慮して患者の担当を決める。
・歯科衛生士は患者が離脱しない様に患者管理を徹底する。
3.会話による信頼関係の構築
・治療だけでなく、患者の生活習慣や家族背景に触れるコミュニケーションを。
・心理的距離が縮まることで、長期的な来院につながる。
・治療的に正しいことばかりを伝えるのではなく、患者の状態に合わせて寄り添うことが重要。
4.付加価値の提供
・美容院のヘッドスパに相当するのは「PMTC」「ホワイトニング」「口臭ケア」「セルフケア用品提案」など。
・健康+美しさを提供することで、より質の高いサービスを患者自らが選択する仕組みを構築
“習慣化”を促す仕組み
「〇か月ごとの定期健診」が生活習慣になるようにリマインド体制を整える。
アプリ・LINE予約・リコールDMを活用。
美容院と歯科医院の違いをどう克服するか?
美容院と違い、歯科は「痛みがなければ行かない」と思われがちです。
だからこそ、美容院以上に”治療”だけでなく“患者が来院し続ける理由”を作り出す努力が必要です。
・「美容院は髪をきれいに、歯科は歯を健康で美しく」
・「美容院は外見を守り、歯科は健康寿命を守る」
このように「美容=健康」の切り口でメッセージを発信すると患者に響きやすくなります。
もちろん、療養の提供の外にある「美容」「健康」には保険が適用されませんが、患者のニーズは「医療」「健康」「美容」で繋がっていますので、どこを重点として打ち出すのかなのです。
まとめ
美容院は「次回予約」「担当制」「会話」「付加サービス」「特別感」によってリピート率を高めています。
歯科医院も同じように、患者との信頼関係と習慣化の仕組みを作ることで、長期通院患者を増やすことができます。
先生の医院では、次回予約や担当制は徹底されていますか?
もし美容院のように「通うことが当たり前」になっていないのであれば、今こそ仕組みを取り入れるタイミングかもしれません。
患者がリピートし続ける歯科医院でお悩みならば経営相談にお申込みくださいね。
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