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◆歯科医院経営ブログ

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歯科医院は「1万円の投資」に見合う収益を確保できているか? ― 高コスト時代に院長が必ず持つべき“投資思考”とは ―  [2025年12月11日]
おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
 
私は大阪の開業医団体で30年勤務し、院長の近くで経営と医院づくりを応援したいと独立して13年が経ちます。
このブログでは歯科医院経営とマネジメントに役立つ情報を発信します。
しかし、答えは書きません。院長によって経営状況は違いますのでスタッフと一緒に考えて頂きたいからです。
もちろん、経営のサポートのご依頼は喜んでお引き受け致します。
では、本日のブログもご自分の医院の状況に照らして考えてみてくださいね。
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今日は、歯科医院経営においてとてもシンプルで、しかし多くの院長が見落としている核心テーマを扱います。

それは、

先生の医院では1万円を投資して、いくら回収できていますか?

という問いです。

この問いへの答えが曖昧なまま経営していると、医院は知らず知らずのうちに“経営資源の浪費を続け、気づいた時には収益改善が難しくなってしまいます。

 

なぜ歯科医院は「使った経費」に見合う収益を確保できないのか?

例えば、

・スタッフを1名採用した

・ユニットを1台増設した

・新しい機材を購入した

これらは全て投資です。

しかし、その投資に見合うリターンが具体的に設計されていなければ、

投資は「負債」に変わってしまう。

歯科医院経営でうまくいかない大きな理由の一つが、まさにここにあります。

「必要だから」「良いと思ったから」という理由だけでお金を使い、その1万円がいくらを生み出すかが設計されていない。

結果として、限られた経営資源が散漫に使われてしまうのです。

 

保険医療は“80の品質を求められるが、治療によっては保険診療の評価は“60”(※実際の数値ではなく仮定の数値です)

国は保険医療機関に対して「80の治療品質」を求めます。

しかし、歯科の診療報酬の仕組みは“80の品質を達成しても60しか評価されないという構造。

つまり、

・80以上の品質を提供したい

・でも保険では60しか評価されない

というギャップが生まれる。

その差額▲20は、

・自費診療

・他の分野で稼ぐ収益

・経営努力による生産性向上、効率化

などで埋めなければなりません。

 

保険診療中心であっても院長には「実現したい医療」がある。

私は「保険で良い歯科治療を」を掲げる開業医団体で30年働いていましたので、「保険でも良い治療をしたい」と奮闘される院長を尊敬しています。

ただ1つだけ、厳しい現実があります。

1万円を投資しても高コスト体質で利益が増えない医院は「持続可能な経営」とは言えないからです。

 

 限界利益80%ではもう厳しい時代

昔であれば、

売上変動費 = 80%(限界利益)で十分経営が回りました。

ですが今は違います。

・人件費(最低賃金の上昇)

・社会保険料

・光熱費・材料費

・機器更新コスト

IT / DX コスト

固定費が増え続けているため、限界利益80%では経常利益は圧迫されてしまう。

これは構造の問題であり、努力だけでは打ち勝てません。

 

対策はシンプル:1万円あたりの収益性を高めること

ここが今日の本質です。

何に1万円を使い、それがいくらのリターンを生むのか?

この問いを常に持つだけで、経営判断の質は劇的に変わります。

ただし、医院によって正解は違います。

 

ここでは答えは書きませんが、1つだけヒントを出します。

それは、

患者単価を上げること(治療単価ではありません)です。

もちろん、患者単価を上げるのにコストが大幅に増えれば意味がありません。

1000万円もする診断システムを導入すると言う話ではなく、日常診療を見直すことで患者単価は上げられるのです。

 

では、先生に質問です

先生の医院では1万円のコストに対していくらのリターンを生み出せていますか?

そのリターンは、昨年より増えていますか?

増やすために、何を変える必要がありますか?

 

この3つの問いに向き合うことが、令和8年以降の歯科医院経営を守る第一歩なのです。

 

★こちらもご覧ください。
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