歯科医院の経営改善や組織づくり、ホームページや看板の活用法指導やスタッフ育成の仕組みづくりをサポート。か強診を活用した長期管理型の歯科医院づくりなど。開業医団体で30年の勤務経験があり安心してご依頼いただけます。

 
◆歯科医院経営ブログ

歯科医院経営コーチの森脇が歯科医院経営に関する情報や感じたことを気ままに発信します。会員限定ブログと違い誰でも読むことが出来ます。

院長が数値を抑えていない医院は危ない?KPIで見る診療実態  [2025年06月27日]
おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
 
私は大阪の開業医団体で30年勤務し、院長の近くで経営と医院づくりを応援したいと独立して13年が経ちます。
このブログでは歯科医院経営とマネジメントに役立つ情報を発信します。
しかし、答えは書きません。院長によって経営状況は違いますのでスタッフと一緒に考えて頂きたいからです。
もちろん、経営のサポートのご依頼は喜んでお引き受け致します。
では、本日のブログもご自分の医院の状況に照らして考えてみてくださいね。
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Q1. 経営判断を“感覚”でしていませんか?

ここで一つ質問です。
先生の医院に「歯が痛い」と訴える患者が来院した場合、問診・資料取り・視診をせず、いきなり治療に入るでしょうか?

おそらく多くの先生は「そんなことはしない」「診断するのは当たり前だろ」とお答えになるでしょう。
しかし、こと経営になると「予約が埋まっているから大丈夫」「たぶん利益は出ている」「キャンセルや中断が多い様な」と感覚で判断してしまう医院も少なくありません。

 

 

Q2. KPIとは?なぜ歯科医院にも必要なのか?

KPI(Key Performance Indicator)とは、医院の目標達成に向けた《重要業績評価指標》のことです(プロセスの測定・評価)。

KPIはKGI(Key Goal Indicator)《重要目標達成指標》を達成する為に必要な行動や成果を測定するもので、目標を何に設定するかで測定するべきKPIは変わります。

 

歯科医院で売上を増やす為によく使われるKPIは以下の通りです:

・ユニット稼働率(何%の時間が診療に使われているか)

・ユニット当たり生産性(ユニット一台でどれ位の売上を達成しているか)

・自費率(全体売上のうち自費が占める割合)

・リコール来院率(歯科衛生士枠の患者の継続率)

・1人あたり生産性(DH・Dr・TCの単位売上)

→これらを定期的に確認・分析することで、「問題の早期発見」「改善策の検証」などが可視化されます。

 

 

Q3. KPIを見ないと何が起こる?

・「忙しいのに利益が出ない」状態の原因がわからない

・スタッフ数と売上のバランスが崩れ、固定費だけが膨らむ

・ドクターや歯科衛生士の稼働ムラに気づかず、患者満足が低下する

・広告費の費用対効果が見えず、集患対策が属人的になる

 

→これは、診査診断なしに治療を進めてしまうことと同じ。
つまり《思い込み経営》のリスクが高まるのです。

 

 

Q4. すぐに測定して見直したい「主要KPI」は?

以下のKPIは、院長一人でも定期的にチェックできます。

【基本KPI】

・ユニット稼働率(予約枠に対して実際に診療された時間)

・自費率(月別・自費種別ごとに分類。前年実績と比較して対策)

・1人あたりの月間売上(Dr・DH・治療コーディネーター別)

・Dr、DHごとの中断率(数)

【コストKPI】

・スタッフ人件費率(23〜28%が目安)

 ※人件費を減らすのではなく一人当たり生産性を高める
 
・材料費率・外注費率(定期管理型医院の場合、合わせて12%以内が理想)

【育成・継続KPI】

・リコール率(88%以上を目指す)

・スタッフ定着率・評価達成率

→毎月の経営会議や面談に、上記KPIを活用することで、客観的で前向きな議論が可能になります。

 

もちろん、上記KPIは数値測定のほんの一部です。医院規模に合わせて測定して対策するべきKPIは変わりますので、何を達成したいのかを明確にする必要があるのです。

例えば、自費売上を増やす為に測定するKPIは【各コンサル実施率】【お勧めプラン成約率】【担当別、種別ごとの成約率】などです。

 

 

Q5. KPI活用で医院はどう変わる?

・数字で語れるので、ドクターやスタッフとの納得感ある面談ができる

・業務の優先順位や無駄が見える化され、改善のスピードが上がる

・経営の意思決定が「感覚」から「根拠ある戦略」に変わる

・スタッフ自身が数値に目を向けるようになり、自律性が高まる

 

 

結論:診療と同じく「データなしに判断しない」姿勢を経営にも

歯科診療において、資料取り・診査診断・治療計画なしに治療を進めることがリスクであるように、
経営でも《KPIという診断データ》なしに動くことは、医院を誤った方向に導いてしまいます。

 

【先生の医院では、経営の“診査診断”にKPIを活用していますか?】
【スタッフも含めて、目指すべき数値を共有しながら動けていますか?】

 

KPIは経営の“レントゲン”です。まずは見える化から、診療と同じく的確な対応を始めていきましょう。
また、数値測定はしているものの【どう取り組めば数値が改善するのか?】が分からない院長も多いと感じます。

 

そういう数値測定を経営に活かしたい院長もご相談ください。

 
 
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