おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
先生は開業時にスタッフとどういう関係を築きたいと思われましたか?
そして、その理想は実現していますか?
例えば理想を、
①スタッフがライフイベントを乗越えながら働き続け、チームメンバーそれぞれが持つ専門性を自ら磨き続け、医院で提供できる歯科医療の質がどんどん高くなる医院
②来院時に患者がスタッフの名前を呼びながら嬉しそうに話しかけてくる医院
③治療日でもないのに家庭菜園で取れた野菜を患者が持ってきてくれる医院
④とにかく知り合いをどんどん紹介してくれ、勝手に医院の宣伝隊長をしてくれる患者がいる医院
としたら、理想の状態から逆算してどうすれば理想にたどり着けるのかを考えるのです(バックキャスティング)
この理想がビジョンとなりチームメンバーを勇気づけることになります。
そしてビジョンが明確でワクワクするから中期経営計画がチームメンバーにとっても大切な目標となるのです。
もし、ワクワクするビジョンが示されずに経営計画に数値目標と課題ばかりが羅列されていれば、チームメンバーの目標達成へのモチベーションは高まらずに負担感ばかりが増していくでしょう。そして負担が増えるのに給料が上がらなければ不満を持つようになる。
だから院長はワンピースのルフィーの様にメンバーの心を惹きつけ苦難を乗り越えていく仲間とならなければならない。
人の心は理屈では動かないのです。
例えば①を実現したいのならば、
・スタッフが退職しない様に個々にあわせた育成プランを作成して段階的に実行する
・中堅スタッフの層が厚くなる様に出産・育児を終えて戻れる(居場所がある)制度を作る
⇒保育所と提携、病児保育の受け入れ
⇒時短勤務制度、業務量の軽減
⇒育児手当金
⇒メンタルヘルスケア、定期面談
⇒ユニットの増設、新たな役割の新設
☆子育て経験のあるスタッフと社会保険労務士とで話し合ってもらい、子育て応援制度を具体化して就業規則に盛り込む。
・数年ごとにキャリア構築面談を実施し、医院にとって必要な専門性のうち本人が身につけたいものを経験年数と成長度に応じて選択し医院が専門性の取得をバックアップしていく。
・これらを中期経営計画に盛り込み、アクションプランを作成しながら一つづつ実現していく。
②③を実現するなら「紹介患者」を増やす為の特別なコミュニケーションを設計して実行する必要があります。
コミュニケーションを得意にしているスタッフをフリーにして「話しかけられたくない人」を除く来院患者と会話(聴くが8割)を続ければアッという間に待合室の雰囲気は変わるでしょう。これは整形外科の医院で実施して成果が実証されている方法で広告投資と同等の効果が見込めるのです。
院長が理想をスタッフに話しながらそれを実現する為の行動を怠れば、スタッフは院長の言動の矛盾を一瞬で見破ります。
だから、チームメンバーの目線を合わせる為に理想を言語化したら、とにかく行動で院長の本気を示す必要があるのです。
理想(ビジョン)を実現する為の具体的な内容を煮詰めて計画(提案書)を作成し、予算化する。
そして失敗しても諦めずに理想に向かう為の行動を続ける。
やるかやらないか。
理想を実現する院長と実現できずに後悔する院長の違いはその1点だけなのです。
もっと具体的に話しを聞きたい場合は有料の経営相談にお申込みください。
テーマ:歯科医院経営全般
Posted at 05:00