こんにちは
歯科医院経営コンサルタントの森脇康博です。
今回のテーマは「歯科医院の居心地」
ホームページや看板、口コミなどで新患が増えても一日の患者数が増えていかない。そうお悩みではないですか?
そんな時、考えられる原因は
①急患を繰り返す患者層を集めている
②患者にとって先生の歯科医院は居心地が悪い
③患者が継続的に通う仕組み(理由)がない
④治療を終了した患者へのフォローの仕組みがない(再初診対策)
などです。
特に②の「居心地が悪い」は致命的です。
患者にとっては、治療への不安だけでも嫌なのに、それ以外にも緊張する原因があるので安心できないのです。
この事は患者アンケートでも表れており、「かかりつけ医院」を決める理由の第一位が「緊張しないから」になっています。
患者が医院を選ぶ理由の上位は「優しい」「ていねい」
私は時々、ご依頼をいただいた歯科医院の周辺で通行されるお年寄りなどに聞き取り調査をします。
前略(アイスブレイク)
森脇:「この辺りで歯医者ってどこがありますか?」
Aさん:「私は向こうの〇〇先生にかかってる」
森脇:「へ~っ、〇〇先生って人気なんですか?」
Aさん:「先生やスタッフも優しいし丁寧やからね」「友達に教えてもらってみんな行ってる」
森脇:「すぐそこにも歯医者ありますよね・・・」
Aさん:「あ~っ、あそこは1回行ったけど粗い」
後略
と、Aさんは近くの歯科医院を通り過ぎ、300m以上離れた〇〇歯科に歩いて行かれました。
患者が転院するキッカケ
患者との信頼関係が構築できていない時には、患者はちょっとした理由で転院してしまいます。
例えば
①院長がスタッフを怒る
②スタッフの噂話が聞こえてきた
③自分の話をちゃんと聴いてもらえなかった
(実際に聞いたかどうかは関係ありません。患者の受けとめ方です。)
④感情への共感を求めているのに技術的な説明をされた
⑤ドクター待ちで長時間放置された
⑥麻酔するなんて聞いてなかった(心の準備をさせてもらえない)
⑦ドクターの説明が前回と違う
⑧曜日によって担当医が変わる
⑨いつも気遣ってくれたスタッフが退職(聞いていなかった)
⑩質問にちゃんと答えてもらえなかった 等々
患者さんの頭に一度「??」が浮かぶと不信感が増大し、説明されることすべてが胡散臭く感じられます。
患者の不安や不満のサインに気づかない
実は患者さんは不安や不満のサインを明確に表情や仕草に表している事が多いのですが、院長やスタッフは気づきません。
私は組織診断で、3時間以上、受付対応や治療を見学させていただくのですが、スタッフがチラっと患者の方を見た場合でもサインに気づかず対応出来ていない事が多いのです。
患者が院長に直接言えない不満は、比較的話しやすいスタッフや会計時に受付に言うことが多いのですが、スタッフはその事を問題として捉えず、終礼などで全体にフィードバックされない事が多いと感じています。
このことはアポが詰まってスタッフに余裕がない歯科医院に多いのですが、忙しくても患者への気遣いができるスタッフもいますので、
①次の作業とドクターの顔色を見ることを求められている医院
②患者への配慮と全体の流れを見るようトレーニングされている医院
の違いと言えます。
院長がスタッフに何を求めていて、何が評価の基準なのかでもスタッフの視点は変わると言えます。
患者とのコミュニケーションをデザインする
「一人でも多く患者を診たい」
アポ帳に並列(3~5列)で予約が入っていると安心する院長は多いでしょう。
経営を背負う院長の不安やプレッシャーはかなりのものですので、お気持ちは良くわかります。
ただ、院長が忙しいからこそ患者さんを気遣えるスタッフを育てる必要があるのです。
改善のポイントは患者心理を理解し、具体的にどうすればそれに寄り添えるかというワークを定期的に開催することです。
マニュアルコミュニケーションでは、決められたこと以上の効果は望みにくいのですが、ワークにより自分たちが得た気づきは育っていくからです。
患者コミュニケーションの量が十分保たれ、その質が高いと口コミで患者は間違いなく増えていきます。
口コミ紹介で患者が増えないなら、患者コミュニケーションに何か問題があるということなのです。
一度スタッフと患者コミュニケーションを見直してくださいね。
コミュニケーションを改善で
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テーマ:歯科医院経営全般、増患・集患、売上対策
Posted at 08:49