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◆歯科医院経営ブログ

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「ほめる」という劇薬の危険性と使い方  [2017年06月05日]
おはようございます。
 
歯科医院経営コンサルタントの森脇康博です。
 
 
さて、今回のテーマは「ほ・め・る」
少し前、褒めることによりコミュニケーションを活性化しようとする講座・検定がブームになりました。
 
 
今回はこの「ほめる」の取り扱い説明書です。
 
 
「ほめる」ことが苦手な日本人には、相手の長所を見つけて承認しあう習慣づくりが必要だと私も感じています。
 
 
 
確かに人に褒められると嬉しいですね。褒めてくれる人の前では笑顔になれるし、歯科医院にそういう環境を創れればスタッフの退職も減らすことが出来るでしょう。
 
 
 
即効性の劇薬に頼ると依存症になる
 
 
ただ、「ほめる」も「叱る」も行動する動機が本人の外にある事に注意が必要です。
 
褒めてもらえて嬉しいから頑張ろう」
 
同じミスで叱られない様に頑張ろう」
 
これらは、行動の動機が外部にある為、動機づけがなくなれば行動もなくなる可能性が高くなります。
 
衛生士さんは予防のモチベーション術を学んでおられるので、患者さんの内発的モチベーションを高めることの重要性は認識されているでしょう。
 
 
外部からの動機づけは
①継続的な動機づけがないと行動に繋がらない
②動機づけの効果が短期間
③環境が伴わないと効果が出ない
④内発的動機づけが高い人には逆効果
という特徴があります。
 
①③は褒め続けないと行動できなくなることです(人・環境依存)。いつも褒めて励ましてくれたチーフが退職し、少し苦手な人がチーフになると、そのスタッフは今までの様には行動できなくなります。
 
また、研修でホスピタリティについて学んでやる気が出たスタッフが、医院に戻ると次第にやる気を失っていくのは③であり、心が育ったスタッフは「ここの環境で実現は無理」と感じ、人によっては退職するのです。
 
②は同じ強度の褒め方、報償ではすぐに慣れてしまい、褒められ続けるとスタッフの感情がプラスに動かなくなることです(連続強化の問題点)。
 
④はアンダーマイニング効果と呼ばれるもので、やる気をもって頑張っている人に報償を与えるとやる気が低減してしまう現象を指します。
 
 
外部からの動機づけ(コントロール手法)には
・褒める
・叱る
・報償、地位
・比較
・期待
・評価
などがあります。
 
何れも日常的にマネジメントで使われており、短期的に使う分には即効性があるのですが、劇薬と同じなので手法に頼り過ぎると「依存」という副作用が生じます。
 
コントロール手法は、基本的には上の立場の人が自分の基準により下の立場の人におこなうものであり、両者に信頼関係が成立していないと効果はありません。
 
 
 
 
ただ、院長が怒りの感情によりスタッフをコントロールするよりは、褒める、期待する環境を歯科医院に創る方がスタッフの成長につながることは、言うまでもありません。
 
また、院長によっては「ほめる」「期待を伝える」ことを苦手にされている場合も多いので、その場合には院長をサポートする人財も必要です。
 
 
 
 
 

即効性の劇薬に頼らないマネジメント法 

 
劇薬の効果は一時的であり、
スタッフの心の中に頑張りのタネを撒き、内発的な行動動機を育てないと、スタッフが自分で考え動いていく歯科医院は創れません。
 
 
内発的動機を高めるには
①スタッフ面談の方法
②リーダーシップの適性
③課題、目標設定方法
④ミーティングのやり方
⑤スタッフへのタネの撒き方
⑥教育学習システム
⑦共同体目標設定
⑧フィードバック方法の見直し
 
など、時間をかけてマネジメント全体を改善していくことが大切です。
 
 
短期的なコントロール手法に頼り過ぎて、スタッフが定着しない医院ではなく、10年以上働くスタッフと患者さんに支えられる歯科医院を目指しませんか!
 
 
 
 
スタッフの内発的動機の高め方
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Posted at 05:53
 
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