歯科医院の経営改善や組織づくり、ホームページや看板の活用法指導やスタッフ育成の仕組みづくりをサポート。か強診を活用した長期管理型の歯科医院づくりなど。開業医団体で30年の勤務経験があり安心してご依頼いただけます。

 
◆歯科医院経営ブログ

歯科医院経営コーチの森脇が歯科医院経営に関する情報や感じたことを気ままに発信します。会員限定ブログと違い誰でも読むことが出来ます。

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「動機づけ面接(モチベーションインタビュー)で患者満足を引き出す方法」  [2025年07月05日]
おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
 
私は大阪の開業医団体で30年勤務し、院長の近くで経営と医院づくりを応援したいと独立して13年が経ちます。
このブログでは歯科医院経営とマネジメントに役立つ情報を発信します。
しかし、答えは書きません。院長によって経営状況は違いますのでスタッフと一緒に考えて頂きたいからです。
もちろん、経営のサポートのご依頼は喜んでお引き受け致します。
では、本日のブログもご自分の医院の状況に照らして考えてみてくださいね。
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はじめに:患者満足を引き出すための“対話の質”を見直そう

動機づけ面接(Motivational Interviewing)は、患者との信頼関係を深め、治療への主体的な参加を促進する非常に有効なコミュニケーション手法です。TSD法や系統的脱感作といった技術は導入されていても、「患者のやる気」を引き出す深い対話がまだ習慣化されていない歯科医院は少なくありません。

今回は、動機づけ面接の基本会話パターンの実践法、治療コーディネーターや歯科衛生士による成功事例、そして「受診行動」を促す共感的対話のポイントについて、実践的にご紹介します。

 
 
 
Q1.動機づけ面接の基本会話パターンとは?

動機づけ面接は、患者の「やってみたい」「変わりたい」を引き出し、その気持ちを支援する対話の流れが重要です。代表的な基本パターンを3つご紹介します。

・共感的傾聴

「その不安、よくわかります。私も同じように感じたことがあります。」と感情に寄り添う言葉をかけます。

・自己効力感の引き出し

「前回お話した、セルフケアでの磨き残しを改善できて良かったですね。私も嬉しかったです。次はどうしていきますか?」と、できたことを肯定します。

・変化志向を喚起

「今後の生活がこう変わったらどう思いますか?」と未来に焦点を合わせた質問で、意識を自分ごとに進めます。患者自身が「変化」を表明することが大切です。

 
 
 
 
 
 
Q2.治療コーディネーター・歯科衛生士による実践法と成功事例

治療コーディネーターや歯科衛生士が動機づけ面接を実践し、患者に安心と納得を提供した事例をご紹介します。

・むし歯治療の患者との会話

「プラーク付着の数値が改善しています」「どの様に磨き方を工夫されたのですか?」「そうしようと思われた理由は何でしょうか?」と聞くことで、患者自身が行動の理由に気づき、セルフケア継続への動機づけとなりました。なかには「子どもが生まれたのでむし歯菌をうつさない様にしたいと思って」という動機を話してくれた患者もいました。

 

・治療コーディネーターとの対話

「〇〇さんには△△の生活改善方法が合いそうです。どう思われますか?」と未来像を共有し、納得と信頼から治療法について相談してくれる様になりました。その結果、患者の意志で禁煙したり自費治療を選ぶ患者が増えました。

 
 
 
 
 
Q3.受診行動を促す共感的対話のポイント

患者が診療を「自分ごと」として捉え、行動を変えるには、次のような対話設計が効果的です。

・小さな目標設定を共にする

「まずは来月もう一度来てセルフケアの正しいやり方を身につけてみませんか?」と継続を促す。

・自分らしさを引き出す質問

「日常の中で気がついたご自分の変化はありますか?」と尋ねることで、患者が自身の変化を言葉にするきっかけを作ります。

・次への承諾を確認する

「ご提案した次回の治療計画についてどう思われますか?」と質問し、患者が納得して参加できる意識づくりをします。

 
 
 
 
まとめ:動機づけ面接で“患者のやる気”に火をつける組織へ
 
1.共感的傾聴・自己効力感・変化志向の3つのパターンを意識する。
2.治療コーディネータや歯科衛生士が日常会話に組み込むことで、患者の納得・安心を支援する
3.小さな目標と確認の対話を通じて、受診継続への参加意識を高める
 
 
 
実際の動機づけ面接の手法はもっと多岐に渡り深いものです。興味があれば調べてくださいね。
そうそう、管理栄養士は動機づけ面接が資格試験の項目に入っているんですよ。
 
 

先生の医院では、患者に「自分ごと」を感じさせる対話が日常になっていますか? 単に治療を進めるのではなく、患者の内面から“やる気”を引き出すアプローチを取り入れてみませんか?

患者の動機づけの仕組み構築に関するご相談も歓迎しておりますので、いつでもお問い合わせください。

 
 
★こちらもご覧ください。
 
 
 
 
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