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◆歯科医院経営ブログ

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今日からできるキャンセル率改善③ 予約時の声かけを科学する ― 言葉の選び方と心理的効果で「予約を守ろう」と思わせる  [2025年09月24日]
おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
 
私は大阪の開業医団体で30年勤務し、院長の近くで経営と医院づくりを応援したいと独立して13年が経ちます。
このブログでは歯科医院経営とマネジメントに役立つ情報を発信します。
しかし、答えは書きません。院長によって経営状況は違いますのでスタッフと一緒に考えて頂きたいからです。
もちろん、経営のサポートのご依頼は喜んでお引き受け致します。
では、本日のブログもご自分の医院の状況に照らして考えてみてくださいね。
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予約を「確認作業」で終わらせていませんか?

多くの医院での予約時のやり取りは、

「次回は◯月◯日の◯時ですね」

「ご都合が悪ければご連絡ください」

といった確認で終わってしまいます。

しかし、これでは患者の感情は動きません。
キャンセル率改善の本質は、“患者が自分で予約を守りたくなる心理”を設計することにあります。

 

 

標準化+臨機応変が鍵

・誰が対応しても一定の質が担保できる「基本フレーズ」

・患者ごとの背景に寄り添う「臨機応変な一言」

この2つが揃って初めて、予約時の声かけは機能します。

 

具体例① ポジティブ・フレーミング

「次回に実施する治療を進めることで、歯ぐきの腫れがさらに落ち着いてきますよ」
→ “行かないと困る”ではなく、“行くと良いことがある”と未来をプラスに伝える。

 

具体例② 一貫性の原理を活用

「◯◯さんはこれまできちんと定期的に来院されてきたので、歯の状態が安定しています。次回もその流れを続けていきましょう」
→ 人は自分の“過去の行動”と一貫したいという心理を持っています。過去の努力を肯定し、次の予約をその延長線上に置くことで「守りたくなる」気持ちを引き出せます。

 

具体例③ 上昇選好を利用

「この3回の治療で炎症の数値が25から15に下がりました。次回以降のご予約で治療を続ければ、一桁台も見えてきますよ」
→ 数値の“改善”を可視化し、次の来院が成果につながることを具体的に示す。人は“良くなり続けている流れ”を途切れさせたくないと感じるものです。

 

具体例④ 共感と生活背景への寄り添い

「お仕事帰りに無理なく寄れる時間をご用意しました」

「お子さんのお迎えの前に立ち寄れるように、この時間を抑えてあります」

→ 患者の生活に合わせて予約を組むことで“自分ごと化”が進み、来院の優先度が高まります。

 

仕組み化のステップ

1.基本フレーズの医院内統一

(例:「次回でさらに改善が進みますよ」)

2.心理効果を活用したバリエーション集を作成

(一貫性・上昇選好・ポジティブなど)

3.ロールプレイ研修でスタッフ同士が実践練習

(実際の患者対応を想定して精度を高める)

 

 

まとめ

予約時の声かけは「確認」ではなく「行動設計」です。

・一貫性の原理で“自分の努力を続けたくなる”

・上昇選好で“良い流れを止めたくない”

・ポジティブ・フレーミングで“行くと得をする未来”をイメージさせる

こうした心理効果を組み込んだ仕組みを作ることで、患者の治療が継続して健康が守られ、キャンセル率は確実に改善していきます。

 

先生の医院では「予約時の声かけ」を、ただの予定確認で終わらせていませんか?

 

 

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