フィットネスジムの世界では「3カ月以内に退会する人が多い」と言われます。
逆に、半年・1年と続けられる人は、習慣化や仲間との関係性によって「辞めにくい仕組み」に巻き込まれています。
ジムが実践している継続の仕組みには次のような要素があります。
・入会直後のフォロー:初心者向けプログラムやカウンセリングで不安を解消。
・成果の「見える化」:体重・体脂肪・筋力の変化を数値化してモチベーション維持。
・コミュニティ形成:グループレッスンやSNSで仲間意識を作る。
・スタッフによる声かけ:続けていることを褒める、ちょっとしたアドバイスをする。
これらは「運動を習慣化させる仕組み」として設計されているのです。
歯科医院に応用できる継続戦略
歯科医院も「定期的に通う仕組み」を作らなければ、患者は“痛みが出たら行く場所”に戻ってしまいます。
1.初診後のフォローを強化
初回の治療や改善プランを明確に説明し、ゴールを共有。
ジムの「初心者プログラム」にあたる仕組みをつくる。
2.成果の見える化(再評価)
口腔内写真、歯周検査、PMTC後のビフォーアフターを提示。
定期的に「改善の軌跡」を見せることで患者のやる気を維持。
3.コミュニティ形成
家族ぐるみの通院を促す。
イベントやニュースレターで「医院の仲間感」を演出。
4.スタッフの声かけ習慣
「よく来てくださいましたね」「以前より良くなっていますよ」と声をかける。
小さな成功を患者と共有する。
5.定期来院の仕組み化
SMSやアプリでリマインド。
次回予約のデフォルト化(ジムの“次のレッスン予約”と同じ発想)。
う蝕治療など、患者の主訴であればモチベートが患者の中に存在する。
しかし初心者患者には定期来院へのモチベートがなく、「う蝕管理」「歯周病管理」「口腔機能管理」「生活習慣病連携管理」における内発的動機が患者の中に生まれるまでは油断してはいけないのです。
継続来院率を高めると医院はどう変わるか?
先生の医院で患者が「通い続ける仕組み」を構築できれば、以下の効果が期待できます。
・5年以上通い続けるかかりつけ患者が増加し患者の健康が保たれる
・重症化予防・管理の患者の比率が高まり、変動費率の低下、LTV(ライフタイムバリュー)の向上により経営の安定性が増す
・患者紹介が自然に増える(=医院の信頼度アップ)
・新患獲得への依存度が低下
これは、フィットネスジムが「習慣化」を武器に退会率を下げているのと同じ構造です。
まとめ
フィットネスジムが強いのは「運動を続けやすい仕組み」を徹底して作っているからです。
しかしそういうフィットネスジムもコロナ渦によって会員数を減らし会員数を戻せない事で倒産が増えました。
ただ、その苦い経験からフィットネスジムの運営も多様化しつつあるのです。
歯科医院も「予防と定期通院を続けやすい仕組み」を整備すれば、かかりつけ患者を着実に増やすことができる。
医院によって抱えられる患者数は違いますが、歯科医院も従来のイメージを払拭していく必要があるのです。
先生の医院には、患者が「もうやめられない」と思えるような継続の仕掛けはありますか?
患者が離脱しない仕組み作りでお悩みなら経営相談にお申込みくださいね。
![]() |
|
![]() |
|
![]() |