人材不足が加速する中、歯科医院の受付業務は大きな転換点を迎えています。
かつては「受付=来院対応と会計」とシンプルでしたが、今では 事務、診療アシスト、治療コーディネーター、コンシェルジュ、経営管理 など、医院によっては多様な役割が求められるようになりました。
では、院長は受付スタッフをどう位置づけ、どう輝かせるべきなのでしょうか。
受付の役割は医院によって違う
現在、歯科医院における受付の形態は大きく分けて以下の通りです。
・受付専任型
・受付+事務型
・受付+診療アシスト兼任型
・基本は診療スタッフ、必要時のみ受付型
・受付+治療コーディネーター型
・受付の自動化(機械化・DX化)を推進中
・自動化+コンシェルジュ型
院長の理念や医院のブランド設計によって、どの型が適しているかは異なります。
自動化が進む社会、歯科医院はどうする?
コロナ禍以降、飲食店やホテルを中心に受付・会計・配膳がロボット化。
この流れは医療にも及び、歯科でも一部で「受付自動化」「DX化」の導入が加速しています。
ただし、私は医院によって 逆張り=人による接客の強化 を提案することもあります。
なぜなら、有能な受付一人がいるだけで…
1.診療のバタバタ感を和らげる
2.患者の不安を解消し満足度を高め、新患が増える
という効果をもたらす事例を何度も見てきたからです。
もちろん、属人化させない為の工夫は必要ですが、「人と人との繋がり」「治療における安心空間」をどう作るのかが本来、受付に求められる役割なのです。
失敗する医院の共通点
昔、歯科医院にもホテルなどの接客イメージが持ち込まれ、受付の専任化が進みました。しかし、受付専任化が進んでも、多くの医院では成果が出ていません。
その原因は明確です。
・接客品質ばかりを重視し、歯科医療従事者としての育成が不足している
・受付が「医院理念に基づいた自分の役割」を理解していない
・患者視点ではなく「受付業務」にとどまっている
・院長の受付への定義が「受付嬢」になってしまっていて、歯科医療従事者としての役割と成長を求めていない
つまり、単に人を配置しただけでは機能せず、受付を歯科医療チームの一員として育成する視点 が欠けていたのです。
そのことにより、様々な弊害が生まれていると感じます。
院長が選ぶべき「受付の未来」
結論として、医院によって正解は異なります。
・受付を強化する医院 → 医療従事者として育成し、ホスピタリティとの両立を図ることによって患者とのラポールを形成する
・自動化+コンシェルジュ型に移行する医院 → 定型業務はDXに任せ、患者対応は人が担い、安心感を提供する
どちらを選ぶにしても大切なのは、患者の安心と医院理念を体現できる受付像を明確にすること です。
まとめ
人材不足とDXの流れの中で、歯科医院の受付業務は変革期を迎えています。
大切なのは「自動化か受付人材の強化か」という二択ではなく、先生の医院にとって受付は患者にどんな価値を届ける存在か を定義することです。
だから受付専任スタッフをそのままコンシェルジュと名前を変えただけでは何も変わらないと思います。
先生の医院では、受付は「業務担当者」ですか?それとも「患者の不安を和らげ、医院の信頼を支える柱としての存在」ですか?
ぜひ一度、受付の役割を言葉にしてみてください。
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