歯科医院の経営改善や組織づくり、ホームページや看板の活用法指導やスタッフ育成の仕組みづくりをサポート。か強診を活用した長期管理型の歯科医院づくりなど。開業医団体で30年の勤務経験があり安心してご依頼いただけます。

 
◆歯科医院経営ブログ

歯科医院経営コーチの森脇が歯科医院経営に関する情報や感じたことを気ままに発信します。会員限定ブログと違い誰でも読むことが出来ます。

前の記事  |  次の記事
今日からできるワンポイント経営改善③ 院長の指示でスタッフの行動が変わらない理由は “伝え方の順番” にあった!  [2025年11月27日]
おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
 
私は大阪の開業医団体で30年勤務し、院長の近くで経営と医院づくりを応援したいと独立して13年が経ちます。
このブログでは歯科医院経営とマネジメントに役立つ情報を発信します。
しかし、答えは書きません。院長によって経営状況は違いますのでスタッフと一緒に考えて頂きたいからです。
もちろん、経営のサポートのご依頼は喜んでお引き受け致します。
では、本日のブログもご自分の医院の状況に照らして考えてみてくださいね。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
 
 

歯科医院の現場でよく聞く院長の悩みがあります。

・「スタッフに同じことを何度言っても定着しない」

・「指示がやらされ感になり実行力が弱い」

・「スタッフが行動の意図を理解していない」

実はこれ、スタッフの理解力でも性格の問題でもありません。

院長の伝え方の順番がズレているだけです。

人は「理由に納得しない行動提案」では積極的に動かないのです。

しかし、目的が見えた瞬間、行動の意味がつながり、スタッフの自発性が生まれます。

そこで今日のワンポイント改善は

院長の一言で現場が動く目的理由行動テンプレート

をご紹介します。

 

 なぜ院長のスタッフへの指示で理想通りに動かないのか?

 指示内容が「行動」では動かない

ほとんどの院長の伝え方はこうです。

「次回予約はDHが必ずその場で取ってください」

「ドクターがユニットに到着したらすぐに治療できる様にしてください」

「治療中断を減らしてほしい」

これらはすべて行動(DO)だけを伝えている状態。

しかし、人が動く順番は逆であり、

目的(WHY → ② 理由(BECAUSE → ③ 行動(WHAT

の順で脳は理解し、納得し、行動が生まれます。

つまり、院長の指示が上手く機能しないのは順番が行動理由目的と逆になっているからです。

上記の3つの指示例ではスタッフが大切なことだとは感じないのです。

 

 今日すぐ使える目的理由行動テンプレ

以下を読むだけで、伝え方の質が劇的に上がります。

目的(WHY

= 何のためか?誰のためか?未来はどう変わるか?

理由(BECAUSE

= なぜ必要なのか?放置すると何が起きるのか?

行動(WHAT

= 具体的に何をしてほしいのか?

実際に医院でよくある場面で使ってみましょう。

 

【実例

次回予約をDHにその場で取ってほしい場合

× 行動だけ
「次回予約は必ず担当DHが取ってください」

目的理由行動
目的:
「治療と定期管理が必要な患者さんの継続来院率を高める」

理由:
「患者さんの歯周病を改善し生活習慣を改善するには、担当制で患者との信頼関係を築いているDHが次回の予約を取った方が効果的

行動:
「だから、DHは施術終わりに必ず、動機づけをしながら次回の約束をしてください。」

スタッフの納得度が上がり、行動が自然に定着する。

 

【実例

診療前のカルテチェックを徹底してほしい場合

×「予約表とカルテを見て準備しておいて」

〇目的:

「診療をスムーズにして、患者さんに安心感のある時間を提供したい」

理由:

「準備不足だとバタついて、患者さんが不安になり、治療理解も下がってしまうから」

行動:

「だから必ず当日担当する患者のカルテを事前に確認し、治療内容を把握し、患者の不安や要望を把握した上で必要な器具・材料を準備し、患者に寄り添う準備をしてほしい」

 

【実例

予約希望の患者の予約確定率を高めたい場合

×「もっと新患を入れて」

〇目的:

「当院受診を希望される方の受入れ枠を増やす」

理由:

「当院に信頼を寄せてくださる方の期待にできるだけ応える為」

行動:

「予約枠がいっぱいで最終的に予約を確定できなかったとしても、患者が”電話して良かった”と感じる患者に寄り添った電話対応」

 

 “目的理由行動がスタッフの行動に繋がる理由

 行動経済学 × 組織心理学の視点

人は「意味」に動かされる(内発的動機)

行動だけ伝えると外発的動機(やらされ感)になるが、目的が先にあると内発的動機が動く。

② WHYがあると情報の残存率が高まる

心理学で理解の深さが行動を変えると呼ばれる原則。

医院全体で行動が揃い、質が均一化する

行動の背景が共有されると、各スタッフの判断が同じ方向に揃う。

 

まとめ:

指示が通らない医院は「伝え方の順番」が間違っているだけ

・行動だけ伝えるやらされ感

・目的から伝える自発性と継続性

院長の伝え方が変わるだけで、医院の再現性・動き・患者対応の質が一気に上がるのです。

 

 

★こちらもご覧ください。
 
 
 
Posted at 05:00
 
<<  2025年11月  >>
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30      
森脇康博のFacebook
講演依頼
プライバシーポリシー
三方よしビジョン達成サポートのホームページ