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◆歯科医院経営ブログ

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歯科医院の成長に必要な業務改善の5つの視点  〜患者視点「待ち時間短縮と可視化」〜  [2025年04月19日]
おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
 
 

今日は歯科医院の成長に必要な「患者視点(サービス向上)」

 

1.オペレーション視点(業務効率化)

2.患者視点(サービス向上)

3.歯科医療としての視点(医療の質)

4.5S視点+安全視点(職場環境・感染対策)

5.マーケティング視点(集患・認知・ブランディング)

 
の初回「① 待ち時間短縮と可視化」について書きます。
 
 
 

予測外の事態が起こるからこそ、仕組みで補う

多くの歯科医院では予約診療制を導入していますが、予約時間通りに診療が始まり、次の患者の予約時間までに治療を終えることは、実際には簡単なことではありません。実際の診療現場では「予想より重症だった」「患者から追加の相談があった」「急患が入った」「レントゲン撮影が必要になった」「ユニットが空かない」など、予測不能な事態が日常的に起こります。

歯科衛生士からは「ドクターがなかなかメンテチェックに来てくれないため、次の患者を通せない」という声もよく聞かれます。このような状況が続けば、診療の遅延は連鎖的に広がり、結果的にすべての患者の待ち時間が長くなってしまいます。

この問題は「意識」や「努力」だけでは解決できません。だからこそ、時間内に終えるためのチーム力と仕組みの改善が必要なのです。

 

 

 

小さな医院ほど、時間の精度が信頼につながる

大病院では1時間以上待たされることもありますが、患者は「それでも高い医療が受けられるなら」と納得して通い続けることも少なくありません。しかし、地域に根ざした歯科医院においては、時間の約束が信頼の土台となります。とくにバス通院の高齢患者や、仕事の合間に来院するビジネスパーソンにとって、診療の遅れは大きなストレスです。

つまり、中小規模の歯科医院こそ「時間の信頼性」が選ばれる理由になるのです。

それにも関わらず、時間通りに進まないまま放置してしまっているケースも少なくありません。

 

実際には大きな歯科医院の方がオンタイム診療を意識出来ていると感じます。それは技術や連携だけでなく生産性の向上や分業化にも取り組んでいるからなのです。

では、どうすれば予測不能な状況の中でも、オンタイム診療を目指せるのでしょうか。

 

 

 

チーム全体で時間の使い方を再設計する

時間通りに診療を終えるためには、以下のような現場の積み重ねと工夫が欠かせません。

 

・治療技術やスピードの向上

・アシスタントや歯科衛生士との段取りの共有

・診療前にカルテを確認し、治療内容をシミュレーションする習慣

・治療を途中で区切る判断力の習得

・治療に使える「実質時間」の把握とその中で完了する訓練

 

たとえば「30分枠」の予約であれば、実際に処置に使えるのは何分か、アシストと共有していますか?患者案内や説明、退室の時間も含めると、フルに30分使えないのは明らかです。にも関わらず「30分で◯◯の治療を終えよう」と思っても、時間が足りずに次の患者をお待たせしてしまう…という事態は多くの医院で見られます。

先生の医院では、診療時間の内訳をチームで共有していますか?

 

 

 

時間の可視化が改善の第一歩

診療の遅れを改善するには、まず現状を把握する必要があります。たとえば、特定のドクターがどの治療で遅れやすいかを可視化し、データとして分析すれば、改善の方向性が見えてきます。設定している予約枠が適切なのか、技術的なボトルネックがあるのか、補助者との連携に課題があるのか、原因に応じた対策を講じることが可能になります。

また、チーム内で「◯◯の処置は20分以上かかるから、予約枠を30分に設定しよう」といった判断基準を共有することも、現場の混乱を防ぐカギになります。

 

 

 

オンタイム診療は、患者・スタッフ・医院すべてにメリット

時間通りに診療が進むことで、患者は安心感を得られ、スタッフも無理な詰め込みや残業から解放されます。そして、医院としても信頼性が高まり、リピートや紹介につながる好循環が生まれます。

一方で「時間通りに終える」ことだけを目的化してしまうと、患者との会話やカウンセリングの時間が削られ、満足度が下がる恐れもあります。重要なのは「歯科医療として必要なことを行ないつつ、予測外の事態を含めてどれだけ時間通りに近づけられるか?」という観点です。

そのためには、オンタイム診療を「仕組み」として実現する必要があります。属人的なスキルに頼るのではなく、チーム全体で改善に取り組むことが、これからの医院づくりには不可欠です。

 

 

さて、先生の歯科医院では待ち時間を減らすためにどんな工夫をしていますか?
オンタイム診療を実現するための「可視化」と「チームづくり」、次の打ち手を考えるきっかけにしていただければ幸いです。

 
 
 
 
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