おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
歯科医院経営とマネジメントで失敗しやすい12タイプの院長
①全方向打出し院長
②落とし込み中途半端・丸投げ院長
③研究者気質の院長
④安定・現状維持院長
⑤経営無関心・感覚経営院長
⑥戦略なし拡大院長
⑦憧れ⇒欲しい⇒買う院長
⑧俺様・無茶ぶり、上から目線院長
⑨スタッフ間の人間関係放置院長
⑩お金儲け偏重院長
⑪イノベーター・マニアック院長
⑫夢追いフワフワ院長
今日は「④安定・現状維持院長」です。
私が開業医団体に勤務していた時代に40歳台の内科の院長にこう聞かれました。
「概算経費率が使える範囲に保険の売上げを抑えたいんだけど、何か良い方法はあるかな?」
理由をお聞きすると、
①租税特別措置法の範囲を超えると概算経費率を使えなくなる
②医院を大きくすると大変なので大きくしたくない
とのことでした。
毎年売上が順調に伸び概算経費率が使えるギリギリの売上になってきたので、11月頃の売上を見て超えそうなら臨時休診をして範囲内に抑えようと考えておられたのです。
その院長はお若く、休日の技術研修にも積極的に出かけて診療に取り入れる方でした。
だから年々売上が増えていくことが予想できましたので私は次の様に申し上げました。
「先生、今年は臨時休診で租税特別措置法の範囲内に抑えられても来年はもっと早い時期に臨時休診しなければならなくなりますよ」
「そんなことをしていたら患者さんが離れていきますし、先生を頼りにされている患者さんが困ると思うのです」
「概算経費率を使えなくなっても利益を残す方法はありますので、拘らない方が良いと思います」
現状維持を考え出すと衰退が始まる
経営計画に現状維持や前年比マイナスの売上目標はあり得ない様にどんな業種も攻め続けながらGOALテープを切ることが必要なのです。
逃げ切り世代の院長であっても、カルテの稼働率が高く時代に合わせた診療をして経営的な結果を出せているから承継したいという人が手を上げる。
そして、全力でGOALに向かうから患者とスタッフに支持されるのです。
これからの厳しい時代においては攻め続けてやっと現状維持ができる。
国が進めている医療機関の経営実態の把握が進めば、介護業界の様に「収益性が高いと国が判断する分野の報酬が下げられる」となる気がするからです。
医療機関の院長も国民も「自助の時代」の到来をヒシヒシと感じて動いている人はまだまだ少ないと感じます。
医療DXなども少しづつ準備が進んでいますので、対応するのかしないのか?するならいつから始めるのか?の方針を明確にしてくださいね。
Posted at 05:00