おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
現在、歯科医院経営で結果を出されている歯科医院の院長が安心できない理由、それは経営環境が
①採用戦国時代
②低収入高コスト時代
③メイン歯科医療需要の成熟期⇒衰退期=収益力の低下
④人口動態と少子高齢化
⑤保険医療制度の転換期と医療費抑制政策
となってきているからだと私は考えています。
では、今日から上記について考えてみましょう。
今日は「採用戦国時代」についてです。
地域によって物価や人件費の上昇幅には差がありますが、どこの地域でもこれから人件費が上昇していくことには変わりはない。
もし、時給1500円時代が到来して他業種では更に上昇していくとしたら・・・
歯科業界にはどれだけの人材が流入するでしょうか?
歯科医院に流入してきてくれた人材が先生の歯科医院を選ぶ理由は何でしょうか?
スタッフの時給は上げていく必要がありますが、どれだけの歯科医院に上げ続ける為の経営の体力があるのでしょうか。
スタッフがライフイベントを乗越えて帰ってくる居場所は用意できますか?
子育て中はパート勤務になり子どもの病気で突然休みになることもありますが、それに対応してあげられるだけの経営の体力はありますか?
人材採用は「広告をどれだけ使うか」ではなく「戦略力」で決まります。
そして人材が足りなくなったから採用するではなく、人材が足りていても採用し経営的な成果に繋げる院長が正しいのです。
人材が足りているから採用を見送ったらスタッフが退職したという話はよく聞くのです。
ハッキリ言えば、
・医院規模が大きく経営力の体力があり
・同じ職種で働くスタッフや勤務ドクターが多く
・教育環境や労働環境が整備され
・技術や知識を丁寧に教えてくれ
・研修費を出してくれ
・成長環境があり成長を実感できる
・ライフイベントに対応してくれ
・給与が高く
・休みが取り易く
・院内の人間関係が良く
・院長の評判が良い
の多くの項目に該当する医院が採用面では圧倒的に優位です。
そのことを理解されている院長は何年も前から地域における採用的優位を作る為に動いている。
そして、その医院のノウハウなのでここでは書けませんが、歯科業界ならではの採用戦略があるのです。
だからといって規模が大きくない歯科医院は採用を諦めるべきなのか?と言えばそうではありません。
すべての求職者が規模が大きい歯科医院への就職を望んでいる訳ではないからです。
では、上記の項目のどれを重視すれば良いのでしょうか?
それは先生の医院の現状によって変わるのです。
ただ、「人間関係が良好で院長が尊敬できるし怒らない」「技術や知識を丁寧に教えてくれる」はどこの医院にも当てはまると思います。
スタッフの給与を上げ続けるだけの経営の体力はありますか?
先生が採用条件面で競合歯科医院と競おうとされているのならば、経営面で結果を残せていることが最低条件です。
スタッフの教育環境の整備を強みにしようと思っても仕組みの整備には時間がかかり、教える側の先輩スタッフの成長がなければ機能しません。
だから求職者が重視する項目で先生の医院で条件を満たせているものがどれだけあるのかを考えて、その項目を更に強化していく必要がある。
国家資格者間では口コミが回りますから長期的視点で「働きたい歯科医院」を構築していく必要があるのです。
求職者の中から医院に合う人材を選べる環境を作る為には、経営面で成果を出すだけでなく整備していくべき項目も多い。
その為に院長は近視眼的にならずに戦略的に人材採用を考え実施していく必要があるのです。
テーマ:歯科医院経営全般
Posted at 05:00