おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
歯科医院が発展し続けていくには院長にもスタッフにも成長に必要な刺激が与えられ一定の負荷がかかり続ける状態を作る必要があります。
そして必要な刺激や負荷はスタッフによって違いますので色々と試しながらそのスタッフに合うものを見つける必要があるのです。
ときどき、スタッフを外部の研修に参加させると「大きな変化」があると期待される院長がおられますが、そんなに急に花が開くことは稀でやはり地道に成長に繋がる刺激を与え続けることが大切なのです。
もちろん、スタッフの刺激や負荷に対する受取り方は様々です。
・院長のお金儲けの為に院長が私に負荷をかけている(忙しいのに・・・)
・医院の皆がやっているので負荷がかかるのは仕方がない
・出来ない事が出来るようになることは大切なので研修は大変だけど頑張る
・外部の研修のワークで他の医院のスタッフのやる気が凄かった。うちとは違うな・・・
・先輩が頑張っているので私も先輩の様になれるように頑張ろう
・患者さんにもっと寄り添える様になりたいので地道に頑張る
でしょうか。
「院長のお金儲けの為」だとスタッフが感じたまま外部の研修に参加しても成長に繋がる可能性は低いと思います。
この場合には院長がスタッフとの関係を上手く構築出来ていないことが多く、スタッフの成長を外部研修に丸投げしようとしている可能性が高いからです。
外部研修の講師はプロなので参加するスタッフのやる気を上げてくれるでしょうが、研修で学んだ理想と働いている医院の現実のギャップに悩むスタッフは一定数いるのです。
医院に戻って理想とのギャップが拡大していくと「転職」という道を選ぶ場合もあります。
院長がスタッフの成長環境を築く時に欠かせないのは、
①院長が自分に成長負荷をかけ続けていて、院内で学びを実践できている
②院長の患者への姿勢にスタッフが敬意を感じている
③院内で学び実践する環境が作られている
④成長目標と負荷を本人が納得して受け容れている
ことです。
院長の日常診療での姿勢をスタッフが尊敬できるから院長の言葉に説得力が出る。
そして、院内で成長環境が構築されていっているから「もっと成長したい」と外部の研修も受けたくなるのです。
「院長にやらされている」とスタッフが感じる状態でスタッフのコップが上を向くことはないのです。
また「仕事だから自分でレベルアップしていくべき」という考え方も一定以上の成長度がそのスタッフになければ響きません。
歯科医院の場合、院内で成長環境を作る為の「源泉」は院長です。
「スタッフが成長しない」「やる気がない」「空気を読めない」「指示待ち」になるのは院長のアプローチが間違っている。
外部の研修で刺激を受けたスタッフが医院に戻ってその学びを実践できる院内環境が作れていることが重要なのです。
先ずは院内で成長環境を構築していく。
面倒でも、
・話し合ったり
・学んだり
・面談をしたり
・個人目標を考えたり
・みんなの前で発表したり
・院長の思いを聴いたり
・医院理念について話し合ったり
・テストを受けたり
・仕組みを作ったり
・人に教えたり
・プロジェクトに取組んだり
などの成長に繋がる要素が日常診療の中に組み込まれているのかで決まるのです。
スタッフと面談すると「皆で話し合ったりする機会がありません」という声を聞くことがあります。
もちろん、短期的な経営を考えれば予約枠を増やして埋めることは大切なのですが、中長期の経営を考えれば上記の要素が日常に組み込まれていない歯科医院はどこかで息切れがして発展できなくなるのです。
先ずはスタッフひとり一人と正面から向き合い院長が何を実現したいのかを熱く語ってみる。
人との関りを避けていては理想のチームは構築できないのです。
テーマ:歯科医院経営全般
Posted at 05:00