おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
歯科医院の院長が実行される経営対策には効果的なものと間違っているものがあります。
そして、院長の経営対策によって収益構造が多大な影響を受けるのです。
「売上-変動費-固定費=利益」
このシンプルな計算式に深い真実がある。
例えば「自費価格の値下げをすると労働分配率が上がる」と聞いてどれだけの院長がピンとくるでしょうか?
よく、自費価格の地域相場を気にされる院長がおられますが、値下げをすれば自費治療を受けたいと言う患者が増える訳ではない。
一方で、値下げ分は「売上」ではなく「利益」をダイレクトに減少させます。
だから、値下げや低価格販売は巨大な資本が圧倒的なシェアを取る時など限られた状況で使える戦略なのです。
歯科医院でも上記の計算式をちゃんと理解して残る「利益」を増やす必要があるのですが、多くの院長は「よく分からない」という理由だけで学ぼうとしません。
信頼できる会計事務所を見つけて正当な報酬を払い、「税金の計算」だけでなく収益構造の適正化にも協力してもらえるパートナーがいれば院長の知識が足りていなくても大丈夫なのですが・・・。
顧問料をケチって税金の計算を仕事にしている会計事務所を顧問にしている院長は多い(財務会計が仕事なので会計事務所は悪くありません)。
なのに経営のアドバイスが無いと不満を言う院長もいるのです。
有能な会計事務所に支払う顧問料をケチって院長自身も会計の知識を身につけようとしないのでは、「財布と預金通帳の内容を見ずにお金を使っている、いわゆるドンブリ勘定」となり「利益」を残せるはずがありません。
私なら「高い?顧問料で同業の顧問先が多い会計事務所」ならそれだけの付加価値を提供してくれると考えます。
また、これから歯科医療のデジタル化が進み、すでに高額な医療機器も出てきています。
では、その高額な医療機器を使って月に何人の患者を診ていくらの「利益」を生み出せるのでしょうか?
そして高額な医療機器を導入して治療の付加価値が上がったのなら「自費治療価格」をその分だけ値上げ出来ているでしょうか?
「利益」を院長の取り分だと捉えると「金儲け」だという発想になりがちですが、「利益」は患者により質の高い治療を提供していく為に必要不可欠なもの。
だから「提供していく歯科治療の品質を上げていく為に利益を重視する」医院は発展できますが、患者のことを大切に考えていても「医院の未来を切り拓く為の利益」を軽視している院長は資金が足りずに必要な投資が出来なくなっていくのです。
だから、「医院を運営するお金」「医院の未来を切り拓くお金」「スタッフと患者に還元していくお金」をしっかりと確保し、それらを差し引いて残す「院長家族の生活費」「院長家族の未来を切り拓く為のお金」を見える化しながら管理してください。
ドンブリ勘定で上手くいく時代ではありませんので有能な会計事務所を見つけて正当な報酬を支払ってくださいね。
テーマ:歯科医院経営全般
Posted at 05:00