おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
歯科医院の経営環境を分析する時に私は「地域の年齢別人口」の変化を見ます。
ただ単に生産年齢人口や若年人口が何人いるのかだけでなく、地域に住み続けて子どもを育てようとする人がどれくらいいるのかが重要なのです。
「団塊の世代⇒段階ジュニア」と続いて、団塊ジュニアの子ども世代が何人位いて地域でどれ位の人が子育てしているのかで地域の人口がどうなっていくのかが見えてくるのです。
そして地域の歯科医療需要の構成がどう変化していくのかも分かります。
例えば高齢者の割合が高い地域では間違いなく高齢者の歯科医療需要が激減する時期がやってくる。
団塊ジュニアの子ども世代が少ない状態で高齢者のマーケットが縮小することは来院患者数の減少に繋がるのです。
現在の地域の歯科医療需要の構成は全国の市町村によって大きく違っている。
それは年齢別人口構成の影響だけでなく、行政の取組みや医療提供体制、地域文化にも影響を受けているのです。
地域にどんな人が住み、どんな歯科医療需要が多くなっていくのか?
そして院長はどんな歯科医療需要を選んでエッジを立てれば地域の人たちに必要とされるのかを、年齢別人口構成の変化を観察しながら経営対策として実施する必要があるのです。
ただし、高齢者が多いから「訪問歯科」に取組み、若い人が多いから「アライナー矯正」を導入するという発想では駄目です。
そんな経営対策は誰だって思いつくからです。
そしてどんな治療コンテンツを導入してもエッジが立たないと患者に選ばれることはないのです。
治療コンテンツだけを見るのではなく、地域の患者がどういったニーズやインサイトを持っているのかを洞察していく。
そしてピンポイントで患者に刺さるウォンツを提供していくのです。
平日昼間の予約枠を埋めていく為にもこの視点は重要です。
女性や高齢者の労働参加率は増えていますので、何もしなければ「平日の夜と土曜日の予約はいっぱいだが、平日の昼間は・・・」という状況が拡大していくのです。
しっかりと年齢別に地域住民が置かれている状況を洞察し、患者の来院に繋がる経営対策を打っていく。
地域環境が変化しているのに、歯科医院が今までと同じことを続けていると歯科医院の未来を切り拓くことは出来ない。
そう感じるのです。
Posted at 05:00