おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
歯科医院のチームビルディングに関わっていて感じるのは「人間は複雑で難しいけれど面白く魅力的」であるということ。
スタッフはちょっとした出来事で落ち込むこともあれば急にやる気が出てきたりする。
一人一人のスタッフの「やる気スイッチ」を探して「やる気モード」を起動させる取り組みが私は好きなのです。
ただ、院長がスタッフひとり一人のやる気スイッチを押していこうとした場合に問題が一つあります。
それは、多くの院長は自身のフィルターを通してスタッフを評価しており正しくは見れていないということ。
院長はそのスタッフに求める役割が発揮できているかを見ており、その「スタッフの能力を最大限に発揮できる役割は何か?」を考えていない事が多いのです。
となると、そのスタッフの能力が発揮しづらい役割を院長からお願いされた場合には能力を発揮できずに苦戦することになる。
そして、スタッフは能力を活かすことが出来ずにマイナスの評価を受けることになるのです。
もともと評価制度自体がどれだけ工夫しても「主観」「好き嫌い」からは脱することが出来ず、評価されやすい人と評価されにくい人を生み出している。
「評価」という時点で「上」が「下」に対して行う行為であり、それで「やる気スイッチ」が入るのは課題達成型の人のみなのです。
しかし、「和」を重視する文化を築いてきた日本人には課題達成型の人間の割合は少ない。
院長からマイナスの評価をされている場合には本人も気づいていますので、益々自分の良さを発揮できなくなっていくのです。
先生がスタッフのプラス面が見えずにマイナス面ばかりが目に入るのなら解決するべき問題は先生自身にあります。
減点視点でスタッフを細かく指導すると一時的には院長の言われた様に動きますが、結局、スタッフが持っている能力を発揮することが出来ずにチーム作りも上手くいかないのです。
「院長が行かせたい方向ではなくスタッフが行きたい方向に背中を押してあげれば良いのに・・・」と思います。
スタッフひとり一人の個性と能力を活かせる土壌を作り、チームメンバーが苦手にしている事も含めて皆が肯定的に受け入れ、医院で話し合って決めた価値観にそって院長の指示を待たずにチームが勝手に動いている。
そういうチームが一番強いし成果を出せる。
結局、コントロール力を手放したくない院長の場合には途切れずに発生しつづける院内の問題の火消しに関与し続けなければならなくなるのです。
テーマ:スタッフ育成、チームビルディング
Posted at 05:00