おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
歯科医院でも地域によっては人材不足が深刻になってきています。
だから採用したスタッフは着実に成長させ長く働いて欲しいとお考えではないでしょうか?
しかし実際には人によって成長スピードが遅かったり短い期間で退職する人もいる。
それは何故なのでしょうか?
考えてみたいと思います。
先ず改善を検討する一つ目は採用したスタッフの現在地をちゃんと見ているか?ということが問われます。
例えば先生がゴルフを始めたとしましょう。
最初はYouTubeの動画を見て自分なりに工夫するのですが、動画を見てそのスイングをすぐに再現できる人と出来ない人がいるのです。
歯科医師でも手が早い人と遅い人がいますよね。
じゃあ、動画を視聴したり上級者が教えても上手くスイングできない人をどう教えれば上達するのか?を指導者が知っているのかが問われるのです。
歯科医院の新人スタッフ育成でも同様のことが起こります。
2人同時に採用してカリキュラムに基づいて教育を始めても成長スピードに差が出てくる。
すると指導担当スタッフの間で「〇〇さんは優秀だけど△△さんはレベルが低い」なんて会話が出てくるのです。
そして△△さんはどういうアプローチをすれば成長するのか?という視点で指導方法を改善していく作業は放置されやすいのです。
学校教育の様にスタッフに一律の教育を実施し、それについてこれる人だけを残せば良いという考え方が成立するのはごく限られた一部の歯科医院のみです。
これから多くの歯科医院では「採用した人材をどうやって成長させるのか?」をスタッフひとり一人の現在地に合わせて実施できなければ人材不足に陥っていくのです。
学習塾も一部は個別教育にシフトしてきています。
大学受験であっても「理解できていない学生」には小学校のテキストまで戻って教えるなんてところもあるのです。
また、スタッフの行動特性によって有効な教え方も変わるのです。
だから歯科医院のスタッフ育成も、
・マニュアルと育成カリキュラムを用意し(改善も必要)
・先ずは基礎教育を実施し
・スタッフの習熟度と行動特性を見ながら個別にアプローチを工夫し
・1on1でスタッフに寄り添い目標を引き出し、フィードバックをし
・成長度に合わせたキャリアプランを提示し
・そのスタッフの個性に合わせて活躍の場を用意していく
という取り組みが必要なのです。
私が歯科医院の経営対策は「院長のタイプ」「院長の経営力」「経営資源」「経営環境」によって答えが違うと考えているのも同様です。
歯科医院の成功モデルならいくらでも話せますが、院長によって、開業されている場所によってその成功モデルが使えるとは限らないのです。
クライアントの院長の現在地にあわせて有効な経営対策とチームビルディングを考え抜き提案していく。
だから私は経営コンサルタントではなく経営コーチなのです。
成功モデルは成功の為の条件が揃っているから実現出来るのです。
だから開業されている地域と院長の現在地に合わせた提案ができなければ意味がないと私は考えています。
私が診療の現場に関わっていこうとするのも医院の現在地と可能性を把握する為なのです。
・では、スタッフ個々の現在地はどこで成長しやすい分野は何でしょうか?
・スタッフはどんな能力と可能性を秘めているでしょうか?
・設定した目標はスタッフの目がキラキラと輝くものでしょうか?
・スタッフ個々に合わせた育成ブランは作成されているでしょうか?
・指導担当スタッフは新人スタッフを成長させるには自分が成長しなければならない事を知っていますか?
院長や指導担当スタッフがイメージするスタッフ像に実際に近づけていくには、スタッフ個々に合わせたステップの用意が必要。
これは患者の「視点変換」と「行動変容」のアプローチと同じであり、歯科医療従事者として身につけるべきスキルなのです。
テーマ:スタッフ育成、チームビルディング
Posted at 05:00