おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
全国平均での最低賃金は2030年代半ばには1500円に近づいている。
そして、東京と地方都市の最低賃金の格差は縮小に向かう。
国が掲げる目標に対する専門家の予測です。
ちなみに東京都と地方都市との格差の是正の理由は、格差が拡がれば地方都市からの人口流出が進むからです(格差が是正されても人口の流出はブラックホール都市に向けて加速すると考えます)。
では、最低賃金の上昇が続けば歯科医院経営にどの様な影響を及ぼすのでしょうか?
少し考えてみます。
先ず、円安により輸出企業など企業業績が好調である企業と、輸入業や国内企業などマイナスの影響を受ける企業があります。
業績が好調な企業は最低賃金が上がっても支払い原資は確保されており、業績が悪い企業は最低賃金の上昇によって益々経営が厳しくなるのです。
すると、企業間の賃金格差が拡大し積極的な賃上げをしていける企業が優秀な人材を採用できる様になっていきます。
この事が業績が好調な業種と業績が低迷する業種との間でも起こる。
例えば業績が好調な業種と保険医療機関(歯科医院)とではどうでしょうか?
ベースアップ評価料が今後も継続したとしても、業績が好調な企業に負けないくらい賃金を積極的に上げていけるのでしょうか?
東京との格差是正の為に地方都市の最低賃金の上昇率が上がればどうでしょうか?
既存スタッフも含めて賃金を上げていく経営の体力がどれだけの歯科医院にあるのでしょうか?
歯科医院間の採用競争によって採用条件が上がっている中、経営の体力をつけながら戦略的に採用条件を上げている歯科医院と経営的には苦しいが人材確保の為に条件を上げている歯科医院に分かれています。
前者の院長ははこうなることを予測し医院の収益拡大と収益性の向上に以前から取り組んでこられたのですが、後者の院長はこれからどうされるのでしょうか?
2030年の半ばに最低賃金が1500円に近づくと仮定して院長はどういう経営戦略を取るのか?
どうやって収益を拡大し収益性を高めるのか?
その事が歯科医院の院長に問われているのです。
Posted at 05:00