おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
歯科医院でも小規模な医院で弱いと感じるのが「経営の数値管理と改善」です。
歯科医院の顧問先を多く持つ会計事務所では経営状態を把握する為のセンサーとなる数値の測定をクライアント医院に依頼しています。
そんな医院から経営相談があると私も数値の改善のアドバイスをし易いのですが、数値の測定がされていない医院から単発の経営相談があると問題点の指摘と改善提案がやりにくいのです。
私の役割は「どうすれば数値が改善するか?」を分析しクライアントの院長と「行動と仕組の改善」に取り組むことです。
必要な数値が測定されていない医院では先ずは数値測定の仕組みを構築するところから始めますが、数値を測定して経営を改善していく仕組みがない歯科医院はこれから厳しいだろうなと思うのです。
どんな数値を測定するのかは目的によって違います。
一般的な測定項目である
・保険売上
・自費売上
・レセプト枚数
・治療単価
・実日数
・総予約数と実来院数
・広告新患数、紹介新患数
・再初診数
・キャンセル率(無断キャンセル数)
・リコール来院患者数
だけでは具体的な問題点と改善ポイントが見えてきません。
だから「生産性の測定」「数値による行動トラッキング」「経営目標達成指標(KGI)を達成する為の重要業績評価指標(KPI)の測定」など、目的に応じて問題点を見える化し改善に繋げる為の数値の測定も併せておこなう必要があるのです。
例えば、自費売上が増えない場合も
・新患が少ない
・コンサル数が少ない
・その前にコンサルルームやコンサルの仕組みがない
・コンサルの仕組みや治療提案の内容に問題がある
・人材が育っていない
・マーケティングに問題がある
・治療コンテンツとブランディングに問題がある
・ドクターの治療技術や治療計画に問題がある
・ドクターや治療アドバイザーの考え方に問題がある
・価格設定を間違えている
などのどこに問題があり、どこをどの様に改善すれば良いのかを知って対応できなければ自費売上は増えないのです。
患者にとって自費治療を選択することが最善のケースであっても「院長は売上の為に患者に自費を勧めろと言っている」という認識を治療アドバイザーや勤務ドクターが持っているだけで自費売上は増えない。
その場合にどうすれば良いのかを知っているのかが問われるのです。
これ以外にも「会計の数値」「マーケティングの数値」など、院長が経営の司令塔として把握しておくべき数値は多くあります。
大きな歯科医院は経営管理体制を強化し小規模な歯科医院は数値管理が苦手なまま・・・
それによって経営格差はどんどん拡がっていくのです。
テーマ:歯科医院経営全般
Posted at 05:00