おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
すべての人間は怒りの感情を持っていてそれは自然なことです。
ただ、怒りの感情は扱い方を間違えると人を傷つけ自分を傷つけ仲間を失うことに繋がるのです。
・ドクターによる治療で1秒の遅れも許されない時に、必要な器具がすぐに手渡されない
・スタッフに指示したことをやっていなかった
・スタッフが空気を読んで動けない
・予約のキャンセルが続いた
・患者がクレームを言ってきた
・予約の患者が10分以上遅れてきた
・オペレーションがスムーズにいかずに次の患者の導入が遅れる
・スタッフが撮影した口写に治療に必要な部分が写っていない
・スタッフのバキュームが下手で治療がしにくい
他にも
・プライベートで上手くいかないことがある
・最近、睡眠不足で体調がすぐれない
・人手が少ない日なのにスタッフが有給を申請してきた
等々、二次感情である怒りの感情に繋がる「焦り」「不安」「悲しさ」などの一次感情は仕事とプライベートで日々蓄積していきます。
一次感情が蓄積して溢れそうになっている状態で何かキッカケとなる出来事が起こると怒りの感情として一気に爆発してしまう。
だから、一次感情の段階で自分の感情に気づいて処理(マネジメント)できれるようになることで二次感情である「怒り」の感情には繋がりにくいのです。
(※ただ、これはメンタルが比較的健全な人の話です。)
よく、アンガーマネジメントは「怒りの感情を我慢すること」だと間違って解釈されがちですが、そうではありません。
怒りなどの感情を無理やり抑圧しますと増幅しますので、我慢するのではなく「上手くさばける(マネジメント)」様になることが大切だと言えます。
院長が日常診療で感じるイライラは「医院の改善力」に繋げることが可能です。
状態が悪化するまで放置するのではなく、院長が気になるところを予防的に改善していく事で問題と院長のイライラが発生しない様にしていくことが大切なのです。
難易度が高い治療をしている時にイライラするのは自然なことなのでドクターが安心できるサポートチームを作り上げることも大切だと思います。
怒りの感情が生まれる前に第一次感情を上手くさばき、それでも怒りの感情が生じたら周りにぶつけて人間関係を破壊しないようにアンガーマネジメントのテクニックを使う。
ひとつご紹介しますと、治療中にスタッフにイライラして怒りの感情が生まれたら、患者に嗽をしてもらってその間に切り替えるなどです。
指先をジッと見つめるなどのDelayテクニックもありますが治療中にできないこともありますので、ご自分なりの方法を見つけていただきたいと思います。
ご自分に怒りの感情が生まれていることを評価せずに観察していくと少しづつ怒りのピークを越えていきますので試してみてください。
それでも怒りの感情をぶつけそうになったらアシストをベテランのスタッフに代わってもらってくださいね。
そしてベースとしては医院が大きくなってきたら権限委譲によって院長が抱える仕事量を減らしていくことが第一次感情を溜めない方法だと思います。
アドラー心理学の「課題の分離」なんかも出来るようになればスタッフへのイライラを「スタッフの成長課題」だと置き換えられる様になります。
私も昔に取組んで上手く仕分けが出来るまでに1年半位かかりましたが、感情マネジメントは「トレーニング」ですので根気よく続けてくださいね。
院長の「不安」「焦り」などの第一次感情に早めに気づいて院内の改善に繋げていくことで怒りの感情が生まれにくい院内環境を作ることができる。
特に「売上低迷」によって院長がイライラしてスタッフが退職し・・・的なマイナススパイラルは院長にありがちですので、そうならない様に早めに動いてくださいね。
もっと具体的に話しを聞きたい場合は有料の経営相談にお申込みください。
テーマ:業務改善
Posted at 05:00