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◆歯科医院経営ブログ

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なぜ歯科医院の院長はスタッフの扱いが苦手なのか?  [2023年06月19日]
 
 
おはようございます。
 
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
 
 
40年間、医療機関に関わっていますと様々なキャラクターの院長の朝礼やミーティングを見てきました。
そんな中で確信したのが「多くの院長は人の扱いが苦手」だということでした。
 
 
 
「人の扱いが苦手」というのには3つの面があります。
 
1つ目は、「スタッフを自分の思い通りに動かそうとして失敗」する。
2つ目は、「スタッフに気を使いすぎて失敗」する。
3つ目は、「スタッフの事を大切に考えているが上手く伝えられない」
 
です。
中でも3つ目のタイプの院長が多いと感じるのです。
 
番外で「口を開けばお金のことばかり」とスタッフが嫌うタイプの方もおられますが、今日のブログでは書きません。
 
 
 
 
先ずは1つ目です。
スタッフを自分の理想通りに動かそうとすると「指示待ちスタッフ」を生みやすく、スタッフの自責にはなりにくい。
チーミングにおいては「指示」から始まり「支援」「委任」とチームメンバーとの関わり方を変えていく必要があるのです。
 
 
しかし、チームにおける自分の役割をある程度理解したメンバーが自分で考え「良かれと思った行動」をした時に院長から「それは違う」と注意されることが多い。
そんな経験を繰り返してくとチームメンバーは指示されたことしかやらなくなっていくのです。
 
 
権限の委譲の過程は院長にとって結構難しい様で、「うちはスタッフに任せています」という医院でも見学すると指示によって動いていることが多い。
院長の潜在意識に残っている「思い通りにコントロールしたい」というスキーマはなかなか変えられないのです。
 
 
 
 
 
2つ目は、スタッフに気を使いすぎる院長です。
チームメンバーを歯科医療従事者として成長させるステップの最初は「指示」です。
 
 
この時点で「理想の行動」を一番理解できているのは院長なので、どう行動することが正解なのかを院長が指示によって徹底的に落とし込んでいく必要があるのです。
この段階は「ティーチング」のステージなのでチームメンバーを徹底的に鍛え上げなければ次のステージにはいけないのです。
 
 
であるにも関わらず、院長の中には最初から未成熟なスタッフ間での話し合いを重視し過ぎる方がおられるのです。
そしてスタッフに改善して欲しいことがあっても言えなくなっていって院長がストレスを溜めていく。
しかし、個人の成長度が60点の人たちが話し合って出す結論で90点は取れない。
そのアプローチでは経営的な成果も出せませんしチームメンバーの成長も遅れてしまうのです。
 
 
 
 
組織づくりにおいて、メンバーの成長度が低い段階ではトップダウンの比率が高く、メンバーの成長に合わせてボトムアップの要素を加えていくことが基本です。
 
私は「組織運営をスタッフ主導で進める医院づくり」を院長にお勧めしていますが、スタッフの成長度が低い段階では委任できる範囲も少なくスタッフもリーダーシップを取れないのです。
 
 
 
多くの歯科医院では
 
・院長のトップダウンが強くてスタッフが指示待ち
・院長がリーダーシップを取れずに低空飛行
・スタッフが成長してきているのに院長のトップダウンのまま
・スタッフ数が増えた分だけ問題も増え院長が疲弊していく
・スタッフに気を使いすぎてスタッフが我儘になっていく
・スタッフが成長していないのにコーチング型を導入
・院長とチーフがフタになって次世代が成長できない
・組織に成長環境が用意されていない為に成長意欲がある人材が退職
・権限がある人の「好き嫌い」で組織が運営され、スタッフが退職していく
・権限委譲したはずなのに院長が幹部の判断を覆す(二重権限)
 
のうちのどれかの問題が発生しており、そのことが経営の低迷やスタッフの退職に繋がっています。
 
 
また、効果的な組織づくりの在り方は院長を含むチームメンバーの個性や成長度によって違うのですが、上手くいってる医院(様に見える??)のやり方を取り入れて失敗することも多いのです。
 
 
 
 
歯科医院の院長が人の扱いを苦手にされているのは実学を積み上げていないので仕方がないと思います。
3つ目の、スタッフのことを大切に考えているが上手く伝えられない院長はその代表格だと思うのです。
 
 
多くの企業では営業活動やマーケティング、中間管理職などで経験を積んだ人の中からリーダーが選ばれますが(サラリーマンリーダーで有能な人は少ないですが・・・)、歯科医師になる為に研鑽を積んでこられたドクターはリーダー学を学んでいないし経験も少ない。
私もそういう不器用な院長を支える為に経営コーチをしていますし、院長がチームメンバーと正面から向き合える真のリーダーになるには時間もかかるのです。
 
 
 
 
 
私がスタッフと話す時に時々言うのは、
「院長は言い方や人の扱いが下手で不器用だけど、スタッフの皆や患者のことを大切に考えておられるから理解してあげて」です。
 
 
歯科医療に真摯に向き合い患者やスタッフのことを大切に考えておられるのに上手く伝えられない不器用な院長。
たまに院長のスタッフへの発言に「そんなことを言ったらスタッフのやる気を奪うでしょ」とヒヤヒヤしながらも、そんな不器用で歯科医療にひた向きな院長のことが私は大好きなのです。
 
 
歯科医療に真摯に向き合われる院長がいつか「スタッフと患者に愛され信頼の輪の真ん中に立てるよう」に、これからも地域医療に奮闘される院長を支えていきたいと思います。
 
 
 
 
 
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