おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
先生方が歯科医院を開業されている地域の環境が少しづつ変化し、そのことによって歯科医院経営にも影響が出始めていると感じます。
いま、全国的に起こっている経営環境変化は主に
・少子高齢化
・鉄道バス利用客の減少、便数減少⇒値上げ、廃線検討
・女性と高齢者の労働参加率の増加
・飲食店の減少
・ゾンビ企業の増加
・物価上昇
・非正規雇用、フリーランスの増加
・デジタル化の進行
・住宅ローン破綻増加
・長期金利の上昇懸念
・CASE革命、MaaSによる非所有化
・フィンテック
・ＡＩ、ＲＰＡ、ロボティクスによる作業の自動化
・量子コンピューティング、６G（2030年頃）
・スマートシティ計画
などでしょうか。
これらと歯科医院経営は一見、関係が無い様に思われるでしょうが実は関係しているのです。
これらによって人がどの場所に住み、日常はどのような行動をしているのか？や地域の経済活動の在り方も変わりますので、先生が開業されている場所の周辺の生活環境なども影響を受けるのです。
ご存じのように日本の街づくりは鉄道の駅を中心としています。
しかし、その鉄道路線自体が存続の危機を迎えている地域も増えているのです。
また、大都市部の主要駅周辺は家賃も高いですしテナント開業の場合には拡張性に問題がある。地域によっては十分な駐車場を確保することが出来ないのです。
だから、矯正や自由診療、自費中心の収益モデルであればブランド力のある駅前も良いのですが、長期管理型歯科医院を作る場合には家賃が高く拡張性が乏しい主要駅の駅前は選ばないのです。
また、富裕層が暮らす街なら自費が出ると勘違いされている方がおられますが、「富裕層＝口腔内の状態が良い」ということを忘れてはなりません。また、富裕層が暮らす地域も開発制限がかけられていることが多いのです。
私が長期管理型歯科医院を開業するとして場所を選ぶのであれば、
①2040年までの人口が微減（▲１０％まで）で３０万人以上が暮らす地域、または大都市の周辺都市で人口１０万人以上の市町村
②ファミリー層が車で移動する文化がある地域
③医院前の道路が渋滞しない場所
④鉄道や幹線道路、大きな工場、河川、坂道などのハザードが少ない地域
⑤行政区の端すぎない地域
⑥保育所はあるが多すぎない地域
⑦テナントなら１階で駐車場が確保しやすい場所
⑧スタッフが通勤しやすい場所
⑨ホームページの検索キーワードが設定しやすく結果が出しやすい場所
⑩歯科医院が多い場所
⑪住民の生活動線から外れない場所
を考えて選ぶと思います。
長期管理型なので①ユニット拡張性②歯科衛生士採用③駐車場確保は重要です。
戦略は「お母さんと子ども」を口コミで集めます。
子どもの扱いが上手くない歯科医院が多いのでそこから始めて家族みんなが通う歯科医院を目指します。
診療圏を拡げる為の「自費メニュー」は・・・
という感じです。
立地を先に決めるとというよりも得意な収益モデルに合う地域を選ぶという考え方です。
もちろん、候補地が１０年後にどうなっているのかを予測しますし、地域の代表的な企業の経営状況や戦略も調べます。
診療圏調査をやっていて感じるのは、探せばまだ有望な地域は残っているということ。
市町村の少子化対策が功を奏している場所や、人口減少が少ない地域や開発計画がある地域など、不動産事業者だけに頼らずにご自分で調べられることをお勧めします。
だって彼らは不動産のプロですが歯科医院開業立地のプロではありませんから。
先生も、もしもう一度開業するならどの場所にするのかをシミュレーションしてみてくださいね。
今回は大阪、兵庫、愛知、神奈川、東京の立地を調べてみましたが結構楽しかったですよ。
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テーマ：歯科医院経営全般
Posted at 05:00
