おはようございます。
歯科医院経営コンサルタントの森脇康博です。
私は歯科医院の組織づくりをサポートするとき、スタッフの患者応対を長時間見学するのですが、多くの歯科医院で実践できていないある事に気づきました。
それは「共感」
よく、歯科医院の経営セミナーでも患者さんとのコミュニケーションの重要性は言われていますが、実際にスタッフの応対をみると、「共感ポイント」で患者さんの感情に共感できていない場合が多いのです。
電話が鳴り
受付:「おはようございます。〇〇歯科医院、受付〇〇でございます」
患者:「昨日の夜から歯が痛くて寝れなかったので診て欲しいのですが・・・」
受付:「そうなんですね。本日12時なら少しお待ちいただければ、診させていただけますが・・・ご都合いかがでしょうか?」
患者:「わかりました。12時ですね。よろしくお願いします」
※名前、電話番号を聞き、保険証持参などを説明。
受付:「場所はご存じですか?」「お気をつけてお越しくださいね。」
という応対が多い様に感じます。
過去に、他の医院でも同じような応対をされてきた患者さんは、別に気分を害する事もなく来院して治療を受けるでしょう。
しかし、この時点で患者さんに先生の歯科医院は「可もなく不可もなく歯科医院」「他の医院と同じ」という評価を受けてしまうのです。
人の第一印象が決まるのは3~6秒と言われています。
つまり受付スタッフが「そうなんですね。本日12時なら少し・・・」と応対した時の言葉がとても大切だということになります。
患者さんはなぜ「寝れなかった」という言葉を使ったのでしょうか?
それは「自分がどれだけ辛い夜を過ごしたのか」を伝えて、一刻も早くそれを解決して欲しいと訴えたい、辛さに共感して欲しいからなのです。
その時に、患者さんに愛情溢れる共感の言葉をかけてあげる。それだけで患者さんの医院への第一印象は大きく変わるのです。
ひとつだけご紹介すると、「寝れなかった・・・(共感ポイント)」という患者さんの言葉を復唱し、
受付:「寝れなかったんですね。それはさぞ、お辛かったでしょうね。」
「ご安心ください。本日12時なら・・・」「寝不足で・・・心配・・」
と「共感」と「安心」の言葉をかけてあげるのです。
これだけで、患者さんの医院に対する印象はまったく違うものになります。
もちろん、アポがいっぱいで診てあげることが難しい場合でも「共感」を重視した応対が必要です。
接客マナーではありません。「共感力」です。
マナーで応対の仕方を覚えても、心がなければスタッフの声の「トーン」「抑揚」でマニュアル会話だと患者さんに伝わってしまいます。
マナーという形も大切ですが、スタッフの「心」を磨く取組みをしていかないと患者さんへの「共感力」は磨かれていかないのです。
また、受付だけでなく、患者さんが来院した後も「共感」と「安心」を提供し続けなければ、患者さんから「かかりつけ医」として選ばれないのは言うまでもありません。
詳しくはご相談ください。
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テーマ:歯科医院経営全般、増患・集患、売上対策
Posted at 09:29