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◆歯科医院経営ブログ

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歯科医療の「治療品質」が定量的に見える化される時代に、先生の医院は変われていますか?  [2026年04月11日]
おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
 
私は大阪の開業医団体で30年勤務し、院長の近くで経営と医院づくりを応援したいと独立して13年が経ちます。
このブログでは歯科医院経営とマネジメントに役立つ情報を発信します。
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 今回の改定が示している、より大きな流れ
 

令和8年診療報酬改定の内容を子細に見ていくと、個々の点数の変化の奥に、より大きな流れが見えてきます。

それは、「歯科医療として必要な治療・管理・指導の品質が実際に保たれているかどうかを、定量的に把握していく」という国の方向性です。

管理料の算定においてカルテへの詳細な記載が求められるようになったこと、実施した指導の内容が画一的な定型文では不十分とされていること、医科との連携においてフィードバックの文書添付が必須となったこと。

これらは個別のルール変更のように見えますが、根底にある問いはひとつです。

「その医療行為は、本当に患者の健康に貢献しているか」という問いです。

私はこの流れを、将来的なアウトカム評価(治療の成果そのものを評価する仕組み)の導入に向けた準備段階だと捉えています。

今すぐ成果で評価されるわけではありませんが、国はレセプトデータを通じて医療の実態を蓄積し、次の改定・その次の改定へと段階的に評価の精度を高めていくでしょう。

変化していない医院は、変化していないことがデータで見える化され、やがて算定できる点数が限られるようになっていく。この流れはすでに始まっています。

治療中断が多い医院は、かかりつけ歯科医の役割を果たせていない

先生の医院では、治療を中断する患者がどのくらいいますか。その数字を把握できていますか。

歯科医院によっては、治療の中断率が高い医院があります。患者が来院し、主訴の治療だけを受けて、その後来なくなる。

この繰り返しでは、かかりつけ歯科医としての役割は果たせません。

国が目指す「かかりつけ歯科医」の姿は、患者が困ったときだけ来る場所ではありません。

患者の口腔の健康を生涯にわたって管理し、全身の健康に貢献する存在です。

患者が来院したとき、主訴だけを解決して終わりにするのではなく、全顎的に診断し、う蝕の治療と管理、歯周病の治療と生活習慣の改善指導、必要に応じた口腔機能管理、そして糖尿病などの生活習慣病を持つ患者については医科の主治医とのキャッチボール(相互の情報提供と連携)を継続的に行っていく。

こうした関わりの積み重ねが、真のかかりつけ歯科医としての実態をつくります。

そして医院の治療や指導の実態が、これからはデータとして記録・蓄積されていきます。

継続管理できている患者の比率、連携の記録、指導の内容。それらが医院の診療の質として可視化される時代が来ています。

患者が主体となって健康に取り組める環境をつくる

歯科医療の質を高めるうえで、最も根本的な問いがあります。

それは「患者は自分の口腔と全身の健康状態を、どれだけ理解しているか」という問いです。

どれだけ優れた治療を提供しても、患者自身が自分の健康を守ろうという意識を持っていなければ、治療の効果は限定的になります。

歯周病の治療を繰り返しても、生活習慣が変わらなければ再発する。口腔機能管理を行っても患者が日常のトレーニングをサボれば口腔機能は悪化する。

これからの歯科医院に求められているのは、患者が自分の健康状態を定期的に把握し、主体となって治療と生活習慣の改善に取り組めるよう支えていく役割です。

治療をするだけでなく、患者が「自分ごと」として口腔の健康に向き合える環境をつくること。その環境をつくれる医院が、真の意味でかかりつけ歯科医として地域に根づいていけます。

先生の医院では今、患者が自分の健康に主体的に関わるための仕組みが整っていますか。

院長とスタッフが「関わり方のスタンス」を共有しているか

歯科医院が変わるためには、診療の仕組みを変えるだけでは足りません。

院長とスタッフ全員が「患者とどう関わるか」というスタンスを共有していることが必要です。

患者の主訴を解決して終わりにするのか、主訴の奥にある全身の健康に目を向けて関わり続けるのか。

この違いは、日常の患者対応のすべてに現れます。

最初の問診の深さ、治療計画の説明の仕方、次回来院への動機づけ、医科や介護との連携への意識。

どれも、院長とスタッフが「患者の健康に生涯関わる存在でありたい」というスタンスを持っているかどうかで変わります。

そのスタンスが明確になると、スタッフが身につけるべき知識と技術の幅・深さが変わります。

口腔機能管理について学ぼうとする。

医科との連携において何を情報提供すべきかを考えようとする。

患者の生活習慣に踏み込んだ指導ができるよう、コミュニケーションの技術を磨こうとする。

スタンスが変われば、スタッフの成長の方向性が変わります。

「いままでの歯科医院」のイメージから脱却する

多くの患者が抱く歯科医院のイメージは、まだ「痛くなったら行く場所」「むし歯や歯周病を治してもらう場所」「ホワイトニングや矯正治療をする場所」です。

しかし、国の医療政策が目指しているのは「健康でいる為に一緒に歩む場所」という歯科医院の姿です。

この転換は、待っていれば自然に起きるものではありません。

院長が意識的に、提供する健康サービスの内容を明確にし、それを患者に伝え続けることで少しずつ実現していきます。

「うちはこういう関わり方をする医院です」という軸を持ち、それを日常の診療の中で体現し続けること。

う蝕治療と管理、歯周病治療と生活習慣改善、口腔機能管理、生活習慣病を持つ患者への医科連携、訪問診療と多職種連携。

これらを一つの医院が一貫して提供できるとき、患者にとっての「かかりつけ歯科医」が初めて機能します。

そしてその機能が実際にデータとして記録されることで、診療報酬の面でも「治療において成果を出せる医院」が正当に評価される時代が来ます。

変化を先に始めた医院が、その変化をデータとして積み上げ、次の改定でも、その次の改定でも、算定できる側に立ち続けます。

今が、その変化を始めるタイミングです。

まとめ

歯科医療の治療品質が定量的に見える化される時代が来ています。これは脅威ではなく、真摯に患者に向き合ってきた医院にとっての追い風です。

先生の医院の患者との関わり方のスタンスを今一度明確にしてください。

提供できる健康サービスを整理してください。

そして、いままでの「治療する歯科医院」のイメージから脱却し、「患者の健康を生涯支える歯科医院」へと変化していくための一歩を、今から踏み出してください。

先生の医院のこれからを、心から応援しています。

 
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