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◆歯科医院経営ブログ

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歯科医院の予約キャンセル率を下げる本質は「〇〇」にあるって??  [2026年04月06日]
おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
 
私は大阪の開業医団体で30年勤務し、院長の近くで経営と医院づくりを応援したいと独立して13年が経ちます。
このブログでは歯科医院経営とマネジメントに役立つ情報を発信します。
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予約キャンセル率の「平均」が、静かに下がっている

かつて歯科医院の予約キャンセル率は平均10%程度と言われていました。

それがいつしか平均7%程度と言われるようになり、今や取り組みの進んでいる医院では5%台に入ってきています。

このままいけば、先進的な医院では3〜4%に近づくのも時間の問題だと私は感じています。

この数字の変化は、単なるトレンドではありません。

予約キャンセルを放置したままでは、これからの歯科医院経営が成り立たなくなってきているという現実が、医院ごとの取り組みを後押ししているのです。

コストが上昇し続ける中で、予約キャンセル率が10%あれば、その空き枠による機会損失は経営に対して無視できない打撃となります。

予約が埋まっていても患者が来なければ、スタッフの人件費・光熱費・設備のコストだけがかかり続ける。

そして、予約キャンセル率が高い歯科医院は中断患者も多い傾向にある。

だから患者の長期管理で健康を守ったりリピート型収益の基盤を築こうとしても、患者が来なければ何も積み上がらない。

先生の医院の予約キャンセル率は今、何パーセントですか。治療枠と歯科衛生士枠、それぞれで把握できていますか。

 

キャンセルが多い医院には、明確な理由がある

全国の歯科医院が同じように診療していても、キャンセル率が高い医院と低い医院に分かれます。

この差はどこから生まれるのでしょうか。

キャンセルが多い医院には、共通した空気があります。「キャンセルしても大丈夫」という雰囲気です。

一度キャンセルしても特に何も言われなかった。予約変更を申し出たら気持ちよく受け入れてくれた。遊びの都合でも「仕事で・・・」と言えば気軽に変更できる。

こうした体験が積み重なると、患者の中に「この医院の予約は変えても問題ない」という認識が定着していきます。

医院側に悪意はなく、患者への配慮のつもりであっても、結果として「約束の重さ」が伝わらない関係ができあがってしまうのです。

逆にキャンセル率の低い医院は、患者との間に「予約は約束である」という共通認識が育っています。

これは偶然ではなく、医院側の明確な姿勢と仕組みによって意図的につくられているものです。

 

「約束を守り合える患者」の比率を増やすという発想

予約キャンセルへの対策として、よく見られるのがリマインドの強化です。

予約日の数日前から複数回のメッセージを送り、場合によっては電話まで入れる。

たしかに一定の効果はあります。しかし、この方法には一つ見落としがあります。

予約をきちんと守る患者にとって、複数回のリマインドは過剰な連絡です。

「自分のことを信頼してもらえていない」という感覚を与えかねません。

リマインドの工夫は、忘れっぽい患者やキャンセルが多い患者に対してこそ有効であり、約束を守る患者には前日に一度メッセージを送る程度で十分です。

根本的な解決策は、リマインドの回数を増やすことではありません。

「予約は約束である」と考える患者の比率を、医院全体の中で増やしていくことです。

自分の都合だけで約束の日時を変える、あるいは無断でキャンセルする。

そういった行動を繰り返す患者とは、どれだけ丁寧に対応しても、信頼関係を築くことは難しい。

一方、約束を大切にする患者との関係は、来院のたびに信頼が積み重なり、長期的な定期管理につながっていきます。

 

医院も「約束を守る」姿勢を見せることが前提になる

患者に約束を守ることを求めるためには、医院側も同じ姿勢を示さなければなりません。

これは当然のことですが、意識していない医院では意外と見落とされています。

「オンタイム診療」へのこだわりがその代表です。

予約時間に患者を呼び入れ、約束した時間に診療を始める。このことが継続されると、患者の側にも「この医院との約束は大切にしたい」という感覚が自然と育ちます。

そのためには、予約の詰め込みを見直す必要があります。

院長やドクターごとに、どの治療にどのくらいの時間がかかるかを把握し、現実的な予約枠を設計する。

余裕のない予約設計は、遅れを生み、患者の待ち時間を増やし、「この医院との約束はずれても仕方ない」という印象につながります。

患者が約束を守りたくなるのは、医院が約束を守っているときです。この相互関係の上に、キャンセル率の低い医院の文化は成り立っています。

 

患者が自ら約束を守りたくなる「説明」を設計する

では、どうすれば患者に「予約は約束である」という意識を持ってもらえるのでしょうか。

鍵は、最初の説明にあります。初診時や定期管理のご案内の場面で、予約の意味をきちんと伝えているかどうかです。

たとえば「次回の予約はあなたのためだけに確保した時間です。

この時間に合わせてドクターと歯科衛生士が準備をしています」という説明は、患者に予約の重みを伝えます。

そして予約日時を守るのは「ルール」だからではなく、「自分の健康を守る為」と患者自身が理解する状態に持っていく事が大切なのです。

いくら院長やスタッフが患者の健康を願って治療や管理、指導をしていても、予約を守ることが自分の為だと理解できていなければ治療においても成果に繋げられないからです。

大切なのは、キャンセルに対してペナルティを与えることではありません。

患者が「この医院との約束を守りたい」と感じるような関係を、説明と日常の関わりの中で丁寧につくっていくことです。

そのためには、受付スタッフ・歯科衛生士・ドクターが、同じ認識と言葉を持って患者に接することが必要です。

先生の医院では、「予約は約束である」という認識が、スタッフ全員に共有されていますか。

 

まとめ

予約キャンセルへの対応は、仕組みの問題である以上に、患者との関係の問題です。

予約キャンセルの意味は「患者にとって先生の医院との約束の優先度が低い」ということなのです。

リマインドの仕組みを整えることは有効ですが、それだけでは根本的な解決にはなりません。

約束を大切にする患者の比率を増やすこと。医院も約束を守るオンタイム診療にこだわること。

患者が自ら約束を守りたくなる説明と関係をつくること。

この三つが揃ったとき、予約キャンセル率は着実に下がっていきます。

コストが上昇し続ける時代に、予約キャンセルによる機会損失は医院経営に直接響きます。そして患者の健康が守れなくなる。

キャンセル率を下げる本質は「患者へのリマインドや外発的動機を内発的動機に変える」なのです。

 

キャンセル率の改善に向けた仕組みづくりを一緒に考えたい院長は、ぜひ一度ご相談いただければと思います。

先生の医院のこれからを、心から応援しています。

 

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