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令和8年歯科診療報酬改定、6月から算定するために今から動けていますか  [2026年04月04日]
おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
 
私は大阪の開業医団体で30年勤務し、院長の近くで経営と医院づくりを応援したいと独立して13年が経ちます。
このブログでは歯科医院経営とマネジメントに役立つ情報を発信します。
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改定説明会が始まりますが準備は整っていますか

令和8年診療報酬改定の内容が告示され、各地で改定説明会が始まろうとしています。

6月の施行まで残り2カ月を切った今、先生の医院では改定への対応準備はどこまで進んでいますか。

改定の大枠はすでに示されていますが、細かい算定要件・施設基準・算定方法については、説明会や解説書籍によって確認すべき部分がまだ残っています。

しかし、それを待ってから動き始めても間に合わない。なぜなら、今回の改定には「知識を身につけるだけでは算定できない」項目が複数含まれているからです。

知識の習得、オペレーションの見直し、治療コーディネーターによるコンサルの仕組みや予約の取り方への反映・・・。

これらを6月までに機能させるためには、今この段階から検討を始めなければなりません。

今回の改定が求めているのは「連携の実態」である

今回の改定で私が特に注目しているのは、医科歯科連携・多職種連携の質が問われるようになってきた点です。

たとえば、歯周病ハイリスク患者加算が重症化予防連携強化加算に変わりましたが、この背景には国の明確な意図があります。

これまで、医科の主治医から診療情報を取り寄せ、カルテに貼り付けることで「情報提供料」「総合医療管理料」などを算定できる仕組みがありました。

しかし、患者の糖尿病の状態が変わっているのに情報連携が更新されていない。すでにその医療機関への通院が途絶えているのに算定が続いている。

そういったケースも一部に見られたのです。

医科歯科連携の仕組みをつくったはずが、実際のキャッチボールが行われていないと国は気づいたのです。

国が管理料を設けた目的は、多職種が情報を共有しながら患者の生活習慣病の重症化を防ぐことです。

連携の実態がないまま管理料だけを算定することは、制度の目的を達成していない。国はこの状況に危機感を覚え、今回の改定で「キャッチボールの質」を問う方向に舵を切り始めました。

口腔機能実地指導料に患者への文書提供が要件として加わったことも同じ文脈です。

指導した事実を記録し、患者と共有する。その積み重ねが、連携の実態として形になっていくのです。

国はデータで診療実態を見ている

ここで一つ、重要なことをお伝えしておかなければなりません。

国は診療報酬のデータを通じて、全国の医療機関の診療実態を継続的に分析しています。

医科の生活習慣病管理料においても、検査が実施されていない実態がデータで明らかになり、今回の改定で定期的な検査が算定要件として加わったという経緯があります。歯科においても同じことが起きています。

算定している管理料に対応する連携が実際に行われているか。文書提供の記録が残っているか。

施設基準を満たす体制が継続して維持されているか?こうした実態は、レセプトデータ等と照合することで分析可能です。

将来的にはそこに電子カルテのデータが加わります。

だから誤魔化しは利かないと考え、正面からやるべきことに取り組む。それが中長期的に医院を守ることになります。

今回の改定を「算定する方が得か」だけの問題として捉えていると、次回・次々回の改定で経営的な打撃を受けることになりかねません。

令和8年改定は、令和10年・12年改定への土台整備である

今回の改定の位置づけを、もう少し広い視野で見てみましょう。

令和8年改定は、令和10年・12年の改定に向けた土台整備という性格を持っています。

今回は次回以降の改定に向けた仕組みと方向性を整える改定であり、個々の点数の変化よりも、国が示している医療の方向性を読み取ることの方がはるかに重要です。

その方向性を端的に示しているのが、ベースアップ評価料の扱いです

国は賃上げを実施している医院とそうでない医院で、算定できる点数に差をつけ始めた。

つまり「国の求める方向に動いている医院を評価し、動いていない医院との差を広げる」という姿勢が、診療報酬体系の中に組み込まれ始めています。

この流れは今後、診療報酬体系全体に波及していきます。

医科歯科連携の実態、口腔機能管理の実績、訪問診療への対応。これらに真摯に取り組んできた医院が、次の改定で評価される側に立つことになるのです。

「横並び」から抜け出す時期に来ている

改定対応でよく見られるパターンがあります。積極的に改定内容を精査し、算定方針を決めた院長の真似をする。

あるいは仲の良い大学同期に聞いて、同じ方針にするというものです。

モデリング(優れた医院の取り組みを参考にすること)は、医院の質を高める上で有効な手段です。

しかし、これからの2年間の経営戦略と戦術を、他院の真似でカバーできる時代ではなくなってきています。

開業場所も、ターゲットとする患者層も、抱えている経営資源も、描いているビジョンも、医院によってまったく異なります。

それなのに算定方針だけを横並びにするのは、自院の可能性を自ら狭めることにもなりかねません。

改定内容を理解し、医療政策の方向性を分析し、自院にとっての最善の戦略を決める。

これは確かに骨の折れる仕事です。脳に負荷がかかりますし、自分で決めた方針に自信を持ちにくい場面もあるでしょう。

しかし、最初はよく分からなくても、試行錯誤しながら始めることでしか、院長としての判断力は育ちません。

先生の医院では、今回の改定を、自院の戦略として考え抜いていますか?

まとめ

令和8年改定で国が求めているのは、患者との、そして多職種とのキャッチボールの実態です。

形だけの連携ではなく、実際に情報が行き来し、患者の健康に貢献している医療の姿です。

その姿を今から少しずつ形にしていくこと。説明会や解説書籍で算定要件を確認し、オペレーションを見直し、スタッフと日常診療に落とし込む。

それを6月の施行までに間に合わせるためには、今すぐ動き始める必要があります。

院長の経営者としての実力が、これから本格的に試される時代に入りました。

横並びを止め、自院の戦略を自分の頭で考え抜く院長だけが、次の改定でも、その次の改定でも、選ばれる側に立ち続けることができると私は確信しています。

 

改定への対応戦略を一緒に考えたい院長は、ぜひ一度ご相談いただければと思います。

先生の医院のこれからを、心から応援しています。

 

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