金パラが保険材料から外される時が少しづつ近づいている。3月の金属価格の随時改定の新価格を見て私はそう感じました(でも、数年程度では外せないと思います)。
告示価格が977円上がっていたからです。
ただ、それだけ上がっても金パラを使った治療は赤字だろうなと感じています。
金パラからCAD/CAMへの移行が進む
そして、令和8年歯科診療報酬改定では大臼歯にCAD/CAMを使った治療をする場合の「咬合支持」要件が外れていました。
そして改定の説明文には「CAD/CAM冠及びCAD/CAMインレーの活用が更に進むよう、評価及び大臼歯の咬合支持要件を見直す」とあったのです。
つまり国も金属価格の高騰に耐え切れずにCAD/CAMを保険治療における治療材料の中心に選んだのです。
CAD/CAMを押すには他にも理由があります。デジタル治療の推進です。
光学印象の対象もCAD/CAM冠に拡大しましたし、3次元プリント有床義歯の活用もこれから徐々に進みます。
技工士連携もオンライン領域が進むでしょうし、技工士不足を背景に歯科治療のデジタル化は間違いなく進められるのです。
訪問領域は病院との連携が強化される
歯援診の施設基準が見直されます。歯援診1は施設基準が少し緩和され、訪問算定実績も18回⇒10回となる。
「1」「2」とも臨床研修施設が研修医に訪問に関する教育をしている事が要件の一つに加えられました。
最初から研修医が訪問や連携を経験し、将来に開業した時に地域包括ケアシステムに参加してもらえる様に準備も進んでいるのです。
医科の「生活習慣管理料(1)及び(2)」には糖尿病患者の治療において歯科と連携した場合に算定できる「歯科医療機関連携強化加算」が新設された。
つまり生活習慣病の管理も入院時も、介護施設や居宅においても、地域の多職種が連携して一人一人の患者をケアする地域包括ケアシステムの仕組みが構築されていっているのです。
診療報酬体系は令和10年の改定で更に整備され、令和12年以降の大改革のスタートを待つ
診療報酬体系をシンプルにして分かり易くするというのは以前の改定でも述べられていました。
令和8年の診療報酬改定もその一環ですし、レセプト審査もコンピュータ化が進み審査基準の統一が進んでいます。
以前にも書きましたがこれらはすべてAIを活用して厳密な請求管理を進める為です。
国税庁もAIを活用して申告漏れによる追徴税額が過去最高になった。同様にレセプト請求もAI活用によって審査の厳格化が進むのです。
まとめ
保険医療機関をめぐる経営環境の悪化はジワジワと進みます。
今回の改定では「物価上昇分」に対して手厚く評価された病院も、更なる人件費や経営コストの高騰と、医療設備の更新費負担と、病院の建て替え問題と、医療の高度化による医薬品価格の高額化、医療設備の高額化、などが降りかかってきますので、安心は出来ないのです。
もちろん、国に「歯科医院は儲かっている」と間違った認定を受けた歯科も保険医療の中で生き抜いていくことは簡単ではありません。
次回、令和10年の診療報酬改定では今回の改定で敗北した財務省の巻き返しが予想されます。
だから油断せずに医院経営を強化し、賃上げを続けられる歯科医院を目指してくださいね。
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