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◆歯科医院経営ブログ

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売上があっても経営が苦しくなる歯科医院とは? ― 規模ではなく「収益モデル」で決まる生存ライン ―  [2026年01月31日]
おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
 
私は大阪の開業医団体で30年勤務し、院長の近くで経営と医院づくりを応援したいと独立して13年が経ちます。
このブログでは歯科医院経営とマネジメントに役立つ情報を発信します。
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歯科医院経営の相談を受けていると、最近とても増えている言葉があります。

「売上は伸びているのに、なぜか楽にならない」

「忙しさの割に、手元にお金が残らない」

「規模は大きくなったはずなのに、不安が消えない」

この違和感の正体は何でしょうか。

結論から言うと、問題は規模ではなく、収益モデルにあります。

 

売上規模が大きくなるほど、経営は安定するのか?

一般的には

売上5千万円

売上1億円

売上3億円

売上10億円

売上30億円

と規模が大きくなるほど、経営は安定すると考えられがちです。

しかし、実際の現場を見ていると、「売上が大きい=経営が楽」とは、必ずしも言えません。

なぜなら、売上の増加と同時に、以下のものも確実に増えていくからです。

・人件費(賃上げ・社会保険料)

・採用・教育コスト

・設備・システム投資と維持費

・管理コスト・間接業務

つまり、売上のが伴わない拡大は、固定費と人件費の重みが増え「安全余裕率」が低下する。

規模が小さければリスクは小さいがリターンも小さい。規模が大きければリターンが大きいがリスクも大きい。

つまり、規模と安定性は関係ないのです。

 

保険診療中心モデルが抱える構造的な限界

保険診療は、

・価格を自分で決められない

・原価や人件費が上がっても転嫁できない

という前提で成り立っています。

このモデルは、

・零細〜小規模では「生活はできるが、成長余力(経営資源)が乏しい」

・中規模では「ブランド力が弱い」「人と設備を増やした分だけ苦しくなる」「収益性を高めにくい」

・大規模では「リターンが大きく地域における優位性を持つが、一部が崩れると一気に収益が揺らぐ」

という特徴を持っています。

同じ保険中心モデルであれば、規模が違っても、行き着く壁は似ているのです。

 

「売上〇億円」という数字が隠しているもの

売上という数字は分かりやすく、他人と比較しやすい指標です。

しかし、売上だけを見ていると、

・どの診療で利益が出ているのか

・どの業務が人件費を圧迫しているのか

・忙しさと利益が釣り合っているのか

といった本質が見えません。

実際に、売上規模が大きくても、「収益性の低い診療を拡大しているだけ」という医院は少なくありません。

この状態では、院長が頑張れば頑張るほど、組織も院長自身も疲弊していきます。

そしてお金が残らない。

 

これから厳しくなるのは「規模」ではなく「構造」

これからの経営環境では、

・人件費は毎年上がる

・社会保険料も増える

・保険点数は大きくは上がらない

この流れは、どの規模の医院にも平等に襲ってきます。

だからこそ問われるのは、「この収益モデルで、5年後に目標の利益を出せるだろうか?」という視点です。

規模を大きくすること自体が悪いのではありません。

しかし、

・どの診療で利益を生み

・どこに経営資源を集中させ

・どこに参入しないと決めるのか

この設計がないままの拡大は、経営リスクを増やすだけ。

規模を拡大するなら院長には規模に応じた経営力が求められるのです。

 

規模ではなく、「自院の立ち位置」を見直す

これからの歯科医院経営で重要なのは、「自院はどの規模か」ではなく、「どんな収益構造で成り立っているか」を正確に把握することです。

同じ売上規模でも、

・将来に余力がある医院

・少しの環境変化で苦しくなる医院

その差は、収益モデルの設計によって生まれています。

だから「一人当たり生産性」「ユニットあたり生産性」が低いまま規模を拡大するのは自殺行為なのです。

 

売上を追う前に、ぜひ一度立ち止まって考えてみてください。

・この忙しさは、将来につながっているか

・この収益構造で、人件費上昇に耐えられるか

・拡大すべき診療と、見直すべき診療は何か

 

答えは一つではありません。

ただ、考えずに進めば、どの規模でも苦しくなる時代に入ったのです。

 

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