歯科医院の経営改善や組織づくり、ホームページや看板の活用法指導やスタッフ育成の仕組みづくりをサポート。か強診を活用した長期管理型の歯科医院づくりなど。開業医団体で30年の勤務経験があり安心してご依頼いただけます。

 
◆歯科医院経営ブログ

歯科医院経営コーチの森脇が歯科医院経営に関する情報や感じたことを気ままに発信します。会員限定ブログと違い誰でも読むことが出来ます。

歯科の院長の人材マネジメント術「CSよりESを優先する院長が陥りやすい失敗とは?」  [2025年06月23日]
おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
 
私は大阪の開業医団体で30年勤務し、院長の近くで経営と医院づくりを応援したいと独立して13年が経ちます。
このブログでは歯科医院経営とマネジメントに役立つ情報を発信します。
しかし、答えは書きません。院長によって経営状況は違いますのでスタッフと一緒に考えて頂きたいからです。
もちろん、経営のサポートのご依頼は喜んでお引き受け致します。
では、本日のブログもご自分の医院の状況に照らして考えてみてくださいね。
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私はときどき、患者満足度(CS)より従業員満足度(ES)を優先して組織づくりを進められる院長に出会うのですが、少し違和感を感じていました。
 
なぜなら、歯科医院の目的は患者を健康に導くことであり、進化する歯科医療についていくにはスタッフも成長負荷を乗越えて成長していくことが必要不可欠だからです。
 
目的である「患者を健康に導く」ということに共感し、自分が成長する為に少し大きな成長負荷も受け入れる。
個人も組織も成長負荷がかからない医院には未来は無いのです。
 
今日はCSとESについて考えてみたいと思います。
 
 
 

Q1.「ES(従業員満足度)を上げればCS(顧客満足度)も上がる」は本当に正しいのか?
A.単純にESを高めるだけではCSにはつながりません。
多くの歯科医院で「スタッフの働きやすさ」や「自由な雰囲気」を重視するあまり、診療の質やプロ意識を軽視してしまうと、処置の精度や患者対応でムラが生まれます。その結果、患者満足につながらない「ぬるい職場」になってしまうのです。

 

Q2.ES重視で陥りやすい典型的な失敗例は?
・予約枠をスタッフに配慮して緩めすぎて、生産性が低くなる
・治療技術や説明スキルの教育を後回しにして、成長機会が不足
・スタッフの“要望は聞く”が、“求める姿勢”を共有しない
→結果として「個としては満足するが、医院として成果が出ない」状態になります。

 

Q3.ESとCSの関係性はどうあるべきか?
A.CSとESは“相互依存・循環”する関係です。
優先すべきは、「CSを上げたい医院の価値観」に共感してくれるスタッフを育てること。その結果、スタッフ自身が成長を感じ、働きがいを見いだせる『動機づけ要因』が満たされ、ESが高まります。

 

Q4.どうやってCSとESを一体化するマネジメントができる?

  • 《価値観共有》:「なぜ患者への高品質な医療が根幹なのか」を定期的に言語化し、院長や幹部が率先して語る

  • 《育成+裁量》:衛生士やアシストに「診療設計」「説明・患者対応」を任せ、成功体験としてフィードバックする

  • 《環境整備》:衛生的で効率的な診療体制と、成長を見える形で常に提示する

  • 《キャリア設計》:3年・5年・10年先に医院内で「できること」「果たす役割」「評価・待遇」が見える仕組みを作る

→これにより、「医院の成果」と「スタッフの成長意欲」が同じ方向に向かうようになります。

 

Q5.院長は何を最初に見直すべきか?
→まずは「院内の価値観共有」「日常診療で実践しているか」の視点で現状を評価してください。
次に「育成や裁量をどこで任せ、どのようにフォローしているか」「働きながら学ぶ環境があるか」を整えましょう。

 

まとめ

・CSもESも、優劣ではなく“つながり”を作ることが大切
・ESを高めるためには、質の高い歯科医療を追求する文化が必要
・院長は環境整備とキャリア構造をデザインし、価値観に共感した人が成長できる職場を作るべき

 

先生の医院では、CSとESをつなげる人材育成・環境整備ができていますか?
スタッフの意欲と患者満足を両立する体制は整っていますか?

 

ご希望があれば、スタッフ育成制度の設計支援も可能です。
理想と現実をつなぐ人材マネジメント、まずは一歩から始めていきましょう。

 
 
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