おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
「歯科の院長がチームビルディングで失敗し易い10の理由」
今日の記事は、
①院長、チームメンバーの行動特性と成長度、医院規模によって作れる組織が違う
②チームには医院レベルに合う人材が集まってくる
③組織理論は実学を積み重ねた人材の集団でしか再現できない
④院長は地位と権限以外でスタッフを動機づけられるか?
⑤コントロール型の院長が指示待ちスタッフを生み出すって?~コントロール偏重は永遠の苦悩の始まり
④院長は地位と権限以外でスタッフを動機づけられるか?
⑤コントロール型の院長が指示待ちスタッフを生み出すって?~コントロール偏重は永遠の苦悩の始まり
⑥コントロール力の使い方と脱コントロール(権限委譲)のタイミング
⑦学びと実践による負荷を受入れる事でしか理想の場所には辿り着けない(脱ぬるい職場)
⑧スタッフが言う「院長が言い出し最初に止める」とは?リーダーの覚悟について
⑦学びと実践による負荷を受入れる事でしか理想の場所には辿り着けない(脱ぬるい職場)
⑧スタッフが言う「院長が言い出し最初に止める」とは?リーダーの覚悟について
⑨院長が知っておくべきチームの成長ステージ
⑩人を育て人が育つ三方よしな組織が一番強い理由とは?
の「⑩人を育て人が育つ三方よしな組織が一番強い理由とは?」です。
私は30年勤務した大阪の開業医団体を退職して歯科医院をサポートする活動を始めた時、「三方よしビジョン達成サポート」と名付けました。
その理由は、30年間、歯科・医科の院長と交流してきて「患者(地域社会)」「スタッフ」「医院(院長)」の「三方よし」で医院を作っておられる院長が患者からもスタッフからも愛されて経営的にも上手くいっていたからです。
そして、患者の事やスタッフの事を大切に考えていても、それを上手く伝えられない不器用な院長が多いことも知っていたのです。
開業団体の会員が開業してから1年足らずで経営不振によって閉院したことがキッカケで経営セミナーを始め、それでも足りずに「もっと近くで支えたい」と開業医団体を退職して14年目になりますが、やはり近江商人の「三方よし」の考えは「医療」には合うと感じるのです。
三方よしのスタートは「患者よし」の実現から始まります。
接客接遇で患者が満足するというよりは「患者が自分の病気と真摯に向き合える」様に、院長もスタッフも真摯に関わっていく。
その為にはドクターの治療技術や診断力、治療計画立案力、提案力の向上が必要ですし、スタッフも技術と知識を向上させる必要がある。
そして、「医療面接」本来のスキルも磨いていかなければ患者を必要な治療に導くことは出来ない。
ここをサボると将来に大きなツケが回ってきて経営面で苦戦するようになるのです。
そこをブレずに磨いていくと次第に患者からの信頼を得る事ができるようになり口コミ紹介の患者も増え、売上も増えはじめるはずなのですが・・・
実際には同じように努力していても患者が増えていく医院と増えていかない医院がある。
私はこの事実を知ってから、院長やスタッフの患者への思いや成長する為の日々の努力、治療品質は「仕組みにして伝える」「商品にする」必要があると気づいたのです。
そして取組みの成果は数値で定量的に測定して対策していく必要がある。
しかし、この時にもう一つの問題が発生し易くなります。
それは、「数値目標の達成が前面に出て、患者や地域社会に貢献する面が裏に隠れやすくなる」のです。
歯科医療としての目的達成の為に数値を追いかけるはずが、いつの間にか手段であるはずの数値目標が「目的」とスタッフが感じるようになる。
「手段の目的化」の罠にハマってスタッフが「お金儲けの為に私は頑張っているの」と感じモチベーションが下るのです。
そういう医院では「院長は口を開けばお金のことばかり」とスタッフが言います。
院長は理念に基づいて組織を作っているつもりでもスタッフがそう感じているとは限らない。
三方よしな医院発展のステップにおいてはこの矛盾を解消できなければ次のステップには進めないのです。
・治療品質を高め院内に成長環境を構築する
・医院価値を仕組みと商品にして患者に伝え、売上を増やす
・歯科医療の品質を定量的に測定して改善していく
この段階で躓いて崩れ始める医院が多いと感じます。
院長の理想通りに進まないから、経営が上手くいかないからスタッフをコントロールし始める。
今までスタッフに言ってきたこととブレる発言をし始める・・・
院長の経営へのプレッシャーや不安を私は十分に理解できるのですが、リーダーとしての理想から院長を評価するスタッフには院長の苦悩は共感しにくいのです。
歯科医院をサポートしていて一番感じるのが「院長とスタッフとの温度差」「院長とスタッフとの認識の差」による「誤解」です。
スタッフと面談していてスタッフの言い分を理解できることもあるのですが、「院長のことを誤解している」と感じることも多いのです。
多くの院長はこの「誤解」が生じていることに気づかない。
そして気づいたとしても誤解の解消を諦めたり軽視したりするのですが、放置していればこの「誤解」は更に拡大して「深い溝」となるのです。
明日は三方よし経営」の第二ステップ、「長期管理型歯科医院経営について書きますね。
ブログタイトルも「三方よしな歯科医院経営の作り方 第二弾 長期管理型歯科医院経営」に変えて書いていきたいと思います。
テーマ:スタッフ育成、チームビルディング
Posted at 05:00