おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
歯科医院のスタッフと面談する時に私は「この人は何の分野で力を発揮できるだろうか」という視点で話を聴くようにしています。
院長からスタッフの評価をお聴きすることもあるのですが、それらはいったん横において「全受容の姿勢」でスタッフと向き合うのです。
面談の目的も話しますしアイスブレイクもやりますが、スタッフが「この人は自分に脅威を与える人かも」と感じるとラポールは築けない。
対等ではなくなってしまいますので本音では話してくれなくなるのです。
私の中では初回の面談でスタッフが自分が苦手にしていることや困っていることを話してくれると第一歩を踏み出せたと位置づけています。
また「10分あれば初対面のスタッフとも大爆笑できます」と私が院長に話せるのはスタッフと対等な関係であることを意識しているからなのです。
ここからスタッフのやる気に火がつくまでのステップはスタッフ個々で違うのですが、多くの場合にはスタッフが「やりたいが実現出来ていない小さなプラン」に注目します。
そして「私も応援するするからその素敵なプランをぜひ実現しましょう」と背中を押す。
そしてそのプランを院長に話し、そのスタッフ主導で必ず実現させるのです。
上記のステップにスタッフのやる気に火がつく重要なヒントが隠されているのですが気がつかれましたでしょうか?
そうです、「小さな成功ステップ」を用意したのです。
人は自分が行きたい方向に進む場合には抵抗しませんが、人からコントロールされると抵抗したくなる。
だから自分たちが大切にしている価値観を実現していく方向でまとまった方が力を発揮出来るのです。
もちろん、すべてのスタッフに「自分が何をやりたいのか」が明確である訳ではありませんので、その時は「どうありたいのか?」でチームをまとめていくのです。
そして同時にティーチングの仕組みを強化することが必要です。
何故なら人は自分が所有しているスキルや経験、知識、行動量に応じた成果しか出せないからです。
これも最初は院長がキッカケを作るにしても徐々に権限を委譲して、
・自分たちの意志で学び続け(企画もしていく)
・自分たちが大切にしている価値観で進む方向を決め
・自分たちで作戦を考え
・自分たちが協力して実行して
・自分たちで必要な結果を出す
方が上手くいくのです。
院長は平時においてはサーバントリーダーであり、羅針盤でもある。
遠くを見ながら近くも分析して、チームに降りかかるリスクを予測しながら経営者として必要な仕事をするのです。
チームビルディングが上手くいかない医院の場合、院長が最初のスタッフとのラポールの築き方から間違っていて、スタッフが小さな成功体験さえできていない事が多いのです。
院長に「先生は人からコントロールされるのは嫌いですよね」とお聞きすると「嫌いです」と言われる。
なのにスタッフを細かくコントロールしていることでスタッフのやる気を奪いチームビルディングの妨げになっていることには気づかないのです。
テーマ:スタッフ育成、チームビルディング
Posted at 05:00