おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
歯科医院の院長が経営対策をおこなう場合には、その対策方法がご自分の医院に合っているのかを考える必要があります。
また、その治療コンテンツはどこで売れるのかも考慮する必要があるのです。
例えば、「10万円のメロンはどこで売れるか?」と以前にブログで書きました。
また、大都市でエルメスなどのブランド店が立ち並ぶ場所で購入したバックと、全く同じものを地域のディスカウントスーパーで購入したものと、女性はどちらを欲しいと感じるのかについても書きました。
答えは、メロンは銀座などの地域ブランドがある場所、また千疋屋などの高級ブランド店であり、バックは高級ブランドが立ち並ぶ地域の正規店で購入した方が喜ばれる確率は高いのです。
マーケッターの森岡毅さんが「東京と大阪には3万円の壁(交通費)がある」と言われましたが、顧客の心理的・物理的コストを上回る価値が得られなければ顧客は遠くまで出かけないし購入もしないのです。
つまり、歯科医院でもどの地域でどの歯科医院がその商品を扱うのかで経営的な成果が出せるのかが変わるのです。
地域にその治療コンテンツのブランドを築いておられる院長が経営的な成果を出されていたとしても、その医院だからその院長だから経営的な成果を出せているものも多くあります。
だから、形だけを真似しても成果を出せるとは限らない。
患者が手に入れたいのは「インプラント」「アライナー矯正」「入れ歯」などではなく、そのツールを購入することにより手に入れられる「付加価値」だからです。
「どこで」「誰から」買えばその付加価値が実現出来るのかを患者は真剣に悩むのです。
患者にとってその付加価値が重要であればあるほど、患者は遠い地域まで出かけて高額であっても手に入れたいと感じるのです。
では、先生が開業されている地域で、地域文化で、先生の治療技術で、所有する経営資源で、スタッフの成長度で、マーケティング技術で、医院から半径4kmを超える地域から患者が手に入れたいと来院する治療コンテンツや医療サービスは何でしょうか?
ちなみに院長が得意とされている治療が強みであるとは限りません。
先生がお金、人、時間をかけて磨くべき「価値」を見誤ると、不必要なことに経営資源を使ってしまい経営の体力を消耗してしまいます。
それを見極めるのは経営者としても仕事なのですが、私の過去の経験から言えば院長自身では気づかないことが多い。
そんな院長に特別なアドバイスです。
先生の医院で半径4kmより遠くから来院している患者全員に「どうして遠くから当院に通って頂いているのですか?」と聞いてみてください。
きっと、先生が経営資源を投下するべきポイントが見えてきますよ。
Posted at 05:00