おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
ユニット3台で効率経営を目指す場合には経費の使い方が重要になります。
社会保険診療報酬が5000万円以下かつ事業所得の総収入が7000万円以下であれば概算経費率が使えますので実額経費を抑えることで利益が増えるからです。
まず、租税特別措置法の適用範囲で歯科医院を経営されている院長はこの仕組みの有効な使い方を理解しておく必要があるのです。
そして、租税特別措置法の適用範囲を超えて青色申告になった場合でもそうですが、経費の使い方にはメリハリをつけて経費総額をできるだけ抑えることが必要なのです。
※ユニット3台から始めて増設していこうとお考えの院長の場合は考え方が違います。
ユニット3台で頑張っていこうとされている院長にはこれから誘惑のチラシが舞い込んできます。
それは「年末セールのご案内」というもの。
チラシを見たスタッフから「先生、〇〇が古くなってきたので買ってもいいですか?」と言われて、
「今年は頑張って前年よりも売上が増えたし税金が心配だから経費を使って税金を減らしておこう」
「駄目だと言って院長はケチだと思われたくないな」
「一括で償却できるし、買い替えが少し早まるだけだからいいかな・・」
「歯科材料も安いしまとめ買いしておこう」
と思ってしまうのです。
これがユニット3台の院長がお金が残らない理由の一つです。
経費を使えば税金は減りますがそれ以上にお金が減る。節税を考えた時点でお金が残らなくなるのです。
ちなみに、経営感覚を持ったスタッフは院長が買い変えても良いよと言っても「院長、それはまだ使えますので勿体ないです」と答えます。
医院の飛躍に必要な経費はしっかり使い、無駄な経費は徹底的に抑えていく。
それがユニット3台の歯科医院に必要な考え方なのです。
医院の飛躍に必要なのは最新の診断機器や新品のユニットではありません。
これらの設備は減価償却が終わってから利益に繋がりますので大切に長く使う必要があるのです。
無駄な経費を徹底的に抑えてそれをスタッフに還元してあげることでスタッフは更に頑張ってくれますので、大きな歯科医院の様にはいかなくてもスタッフの労働環境を改善していく努力は必要だと思います。
試しに、「来年から、前年の消耗品などの経費額から減った金額の〇%はスタッフの皆に特別賞与として還元するよ」と年末に言ってみてください。
間違いなく来年の経費は今年より減りますから(笑)
スタッフと色々と工夫しながら限られたお金を有効活用する。
このブログを読んでいただいている事業者の方々には申し訳ないですが「今年の経費で落とせます!年末感謝セール」にユニット3台の医院は反応してはいけないのです。
テーマ:歯科医院経営全般
Posted at 05:00