おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
歯科医院では規模が小さいほど経営における日常診療のウエイトが高く、院長の経営者としての能力が高くなり規模が大きくなってくると診療以外の仕組み化に使える時間やお金の余裕が生まれます。
大きな歯科医院では第二象限や改善の為に予約枠を切っても売上が増えていく様になるのです。
経営計画もそのうちの一つです。
規模が小さく計画推進力が弱い時は一年の計画を立ててもなかなか実行に移せない。
そして計画の達成に根拠を持たせられないのです。
しかし、理念、戦略、戦術を考えマーケティングによって「イメージする患者を集め満足させようとしている」のに、中間目標と具体的な行動を見える化した経営計画が無ければ理想の実現は絵にかいた餅でしかないのです。
だから開業された院長は「経営力」「ドクターの技術」「スタッフの能力」を少しでも早く高め、増えていくスタッフと一緒に根拠のある経営計画を立案実行できるようにしなければならないのです。
では、チェックリストです。
□中期経営計画（３～５年）は継続的に立案できているか？
□１年後の中間目標を達成する為のアクションプランは作成、実行されているか？
□計画立案には幹部スタッフが参加しているか？
□計画はガントチャートで見える化されているか？
□計画目標は「計画の目的＋定量的な数値＋定性的要素」で構成されているか？
□計画の達成の評価は数値をもとに行われているか？
□計画達成の期限はあるか？
□計画が達成できる根拠は何か？
□幹部スタッフは立てた計画の実行管理をすることができるか？
□計画の進捗を管理するボードが設置され、活用されているか？
□計画の進捗状況を管理する会議は定期開催されているか？
□大きな歯科医院なら幹部スタッフが担当部門の経営計画を立てられるか？
上記のチェックリストでも特に「計画を達成する根拠」が見当たらない経営計画が多い気がします。
数値目標に根拠がないと達成は困難ですし、経営計画を作成しても達成できないからと徐々に作成しなくなっていく。
すると、組織が掲げるミッションもビジョンも実現への行動がされず根拠を失って霞んでいく。
だから「理想に向かう為の計画を立てて実行に移し、ＰＤＣＡを回す」ことをすべての組織は習慣化しなければならないのです。
夏休みの最初の１週間ですべての宿題をやり切ろうとして失敗する子どもの様に、歯科医院も欲張った経営計画を立てても最初は実行できない可能性が高い。
だから、最初は目標を１つに絞ってチームメンバーが意識しなくても実行できるまで毎日落とし込むのです。
例えば「患者様を笑顔に」と院長とスタッフの満面の笑顔の写真がホームページに載っているのに、実際の医院に行けば院長もスタッフも笑顔で患者に接することができていないというのは歯科医院アルアルです。
これは患者の期待値をホームページで上げて治療現場でその倍以上、医院の印象を下げる行為となる。
だから、朝礼でも午後診の開始前も、終礼でも「目の表情と言葉がけで患者を癒すことが出来ているか？」を皆で確認するのです。
他にも「自主練」を医院文化にするのならば自主練をすることの意義を丁寧に説明して幹部と有志のスタッフで先ずは始める。
もちろん、自主練は医院のミッションを実現する為に経営計画に盛り込まれたものですので家庭の事情がないメンバーは全員が参加する様に取り組んでいくのです。
とにかく「やる」と経営計画に書かれたものは何が何でもやる。
失敗してもやり方を変えて達成できるまで継続していく。
すると、実践により実学が積み上がり経営計画に根拠が生まれ始めるのです。
実学を積み上げることによって百戦錬磨になった院長は計画に根拠を持たせて目標を達成する為の「勘所」が分かる。
一方、上手くいかない院長は計画を立てないし実行もしないから実学が積み上がらないのです。
経営計画を立てて達成する。
一般企業では当たり前のことを歯科医院の院長は医院に落とし込むことが出来るのか？
そのことが歯科医院にも問われる時代になっていくのです。
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テーマ：歯科医院経営全般
Posted at 05:00
