おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
歯科医療における院長の理想を実現するには質の向上に合わせて経営的な成果を生むことが欠かせません。
提供する歯科医療の質の向上は大切なことですが、それにかかる金銭的コストや時間的コストをカバーする利益も診療報酬から得ることが出来ないからです。
従って、現実的には自費診療や定期管理等の質を向上させることで収益を得て、その収益の一部を保険治療の患者にも還元することになるのです。
しかし、直接利益に繋がらなくても時間とコストをかけて整備しなければいけない事もあります。
それは例えば、勤務ドクターやスタッフの育成環境や評価制度などです。
何故なら国家資格を持つ歯科医療従事者には学校の繋がりなど口コミネットワークが存在し、どこの医院が自分にとって働き甲斐を持てる環境なのかを比較されるからです。
若者の人口は大幅に減少しており採用面で競争が激化している。
彼らの親は安定している企業に就職してもらいたいと願っていますので、育成環境や努力が認められる評価制度が構築出来ているかどうかで彼らに選ばれるのかどうかが決まるのです。
しかしこれらの環境整備をするにも経営的な成果を出して金銭的、時間的コストを支払える経営の体力がなければ投資が出来ない。
従って経営的な余力がある超大型歯科医院がどんどん採用面で有利になり、それ以外の歯科医院は採用面で今以上に苦戦する様になるのです。
それ以外にもパイロット事業を走らせたり最新の歯科医療を知る為にそれを学べる場所に出かけたり、3~5年後の経営を作る為に必要な投資は色々とある。
もちろん、半歩先を読み間違えれば失敗もしますが、投資を決断できなければ失敗から学ぶこともできないのです。
だから、院長は「かけるべきコスト」と「かけてはいけないコスト」を見分けられる必要があるのです。
経営が先細りする歯科医院では医院の未来を作る為に必要なコストをかけられない。
したがって超大型歯科医院と大型医院やそれより規模が小さな医院との経営格差はこれから埋めようがないまでに開くのです。
日本における分岐点は、故安部首相が海外を視察された時に「日本ももっと経営規模が大きな医療機関が増えないと駄目だ」と言われた時に遡ります。
経営の体力がない企業やお金がない個人は、これから高度に進化していく自動車や工場設備、医療機器などAIなどが搭載されたものは高すぎて購入できなくなっていく。
それに逆比例して日本の中間層の貧困化は深刻ですので、企業も個人も二極化がどんどん進むのです。
さて、先生の歯科医院で集中的にお金と時間を使って対策しなければいけないことは何でしょうか?
先生が何にお金を使うのかで先生の歯科医院とスタッフの未来が決まる。
その決断をするのは経営者である院長なのです。
もっと具体的に話しを聞きたい場合は有料の経営相談にお申込みください。
テーマ:歯科医院経営全般
Posted at 05:00