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◆歯科医院経営ブログ

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患者とのラポール形成ができない歯科医院は経営的に苦戦するって?  [2023年04月15日]
 
おはようございます。
 
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
 
 
「医療において大切なのは患者とのラポールの形成」とよく言われます。
そこで今日はラポールについて考えてみました。
ラポールには「橋を架ける」「調和した関係」「心が通い合う」「相互に信頼した関係」という意味があるようですが、そこから考えると歯科医療におけるラポールの形成を短期間でおこなうのは無理がある気がするのです。
 
 
 
 
患者が来院した時には多くの場合には主訴があり感情はマイナスに振れていることが多い。
そしてその段階では「どんな問題がどれ位あるのか」「どんな治療をされるのか?」「治療費はいくら必要か」「治療回数は?どれ位の期間治療に通うのか」「本当にこの歯科医院で良かったのか」などの不安を抱えている。
 
 
 
 
だから本来であればその疑問に丁寧に答え患者の疑問を解消してあげることで安心するのですが、それには大きな問題があるのです。
 
それは、
①カウンセリングやコンサル、接客をする担当の成長度が低ければマニュアル説明しかできない。
②保険診療においては患者一人にかけられる時間が限られる。
③患者によっては初めから自分でゴールを決めており医療機関側の説明に心を開く気がない
 
ことなのです。
 
 
 
①の場合にはシステムを見直しながらロープレで多様な患者への対応法を身につけていくことが大切ですが問題は②と③です。
 
②の場合を考えると、患者一人に十分な時間をかけるなら時間コストが増えたとしても採算が取れる様にする必要がある。
時間コストが増えても自費治療患者や歯科衛生士枠に移行する患者が目に見えて増えるのであればコストは回収できますが、ただ説明しているだけではコストを増大させる効果しか得られないのです。
 
③の患者には「敬遠される歯科医院ブランド」を作ることによって先生の医院ではなく野戦病院型歯科医院に転院していきます。だからくれぐれもホームページやポータルサイトで③の患者を集めない様に気をつけて頂きたいと思います。
 
 
 
 
歯科医院の限られたカウンセリングやコンサルなどの時間において、経験の浅いスタッフがマニュアル説明で患者とラポールを築くのは困難。しかし担当するスタッフの個人力が低ければスライドを作成して手順通りの質問や説明をするしかない。
 
また、個人力が高いスタッフに頼ると医院で頑張ってくれている間は成果に繋がりますが、退職したり育休などで一時的に抜けるとたちまち戦力ダウンになってしまうのです。
 
 
 
 
 
従って患者とのラポールを形成する為の司令塔は医院を退職する可能性が低い人にお願いし、その人が活躍してくれている間に次世代を見つけて育成を始める必要があると思うのです。
 
 
 
人間関係構築力が低いスタッフが患者と長々と話してもラポールを形成出来るわけではありません。
その前にラポールは短期間では形成できない(信頼段階にはできても信用段階に移行できない)。
しかし、コロナが拡大した時に患者一人にかける時間が増え、多くの医院で自費治療が増えたという経験は患者とのラポール形成の重要性を示しているのです。
 
 
 
そういう意味で患者とのラポールを形成する仕組み作りはLTVの向上に役立ち、リピートビジネスにおいては必要不可欠と言えるのです。
仕組みを作れない医院は「かかりつけ患者」をキープすることが出来ずに経営的にも苦戦していくのです。
 
 
「目の前の患者さんと人間関係を構築してずっと健康を守ってあげるんだ」という意識をドクターやスタッフが持ち、仕組化できた時に初めて「ラポール形成」への道が開けるのだと思うのです。その意識は経営的数値にも表れますし歯科医院が長期管理型へ移行していけるかの分岐点となる。
 
 
 
 
目の前の1回の売上だけを追うトライアルビジネスの感覚は長年のう蝕を中心にした治療において院長の頭に築かれました。
 
しかし、新患が増えるなどして「いくら売上が増えたか?」は意識できているが、患者が離脱して「いくらの損失が発生したか?」を把握されている院長は少ない。
 
 
 
若い世代を中心にしてう蝕患者が減少を続けている時代において、新規顧客だけで無く顧客維持活動を意識できない院長はこれからの10年でう蝕の新患不足に苦しむ事になるのです(う蝕患者の多くを占める後期高齢者が来なくなっていくから)。
 
さて、先生はどうされますか?
 
 
 
 
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