おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
歯科医院も駅前や住宅地、幹線道路沿いをはじめ様々な場所に開業されています。
しかし立地が悪く奥まった場所にあったりして認知されにくい歯科医院の場合には集患で苦労されることが多いのです。
では、そんな地域住民からの認知が弱い歯科医院の院長はどうすれば良いのでしょうか?
一度考えてみたいと思います。
まず、地域住民への認知は主に広告と口コミ、そして通りがかりでの認知で伝わります。
しかしこの場合では「通りがかり」では認知されにくい。ではどんな方法で地域の認知を進めるのかを考える必要があるのです。
今回はあえてホームページやポータルサイトの活用、看板、地域誌への掲載などの広告手法を除いて考えてみたいと思います。
つまり口コミや紹介での認知の拡げ方ですが、大切なのは今通ってくれている患者がどうやって医院を見つけて来院したかなのです。
現在、通ってくれている患者になぜ支持されているのかを調べて、そこを強化することで活路が開ける可能性があるのです。
例えば医院を訪問してレセコンを見ると患者の保険種別が表示されていることがあります。
私はその情報を重視していまして、例えば「組合健保」の患者が比較的多ければ医院の近くに大きめの企業があり、その社内で口コミが拡がっていないのかを確認するのです。
私:「先生、組合健保の患者さんが多いですが、どこか近くに大きな企業があるのですか?」
院長:「そうなんです。〇〇システム(株)が近くに合って仕事帰りに治療に通ってくれる方が増えているんです」
私:「そうなんですね。その企業の患者さんはどんな治療で通われていますか?」
院長:「歯周病治療と定期管理ですね。〇〇さんという課長さんがおられて、部下に当院のことを勧めてくれているらしいのです」
私:「なるほど、では〇〇課長さんや同じ部署の方々がもっと通いやすく喜んでもらえる様にどんな事ができるのかを、今度、課長さんが定期管理に来られたら少し時間をとって聴いてみてはいかがでしょうか?」
口コミは放っておいて拡がることはありません。
口コミを拡げるには「対象者」と「商品」「口コミの種」「ツール」「コミュニケーション設計」が必要なのでそれを用意して実践する必要があるのです。
また、口コミをする人は限られていますので実際に患者の誰が口コミしてくれているのかを見つける必要があります。
口コミ紹介してくれる患者は、医院のことを気に入って大切にしてくれている方なので、医院側としてもその人を大切に扱う必要があります。
大切にすれば「返報性の原理」が働き更に医院のことも大切に考えて応援してくれますので、WinWinで口コミが拡がっていくのです。
これから広告を更に強化する院長は増えるでしょうが、広告は様々な価値観の患者を集めてしまいます。
一方、口コミ紹介で来院する患者は紹介者の価値観に近い人が多い。
だから、リピート戦略を進めるうえで地域住民との関りを深め繋がりの輪を拡げていくことで口コミ紹介を増やす方が良いのです。
ここに広告などの認知ツールを加えれば来院した患者が満足して更に口コミが増える可能性が高い。
逆に広告費をかけても来院した患者が満足しなければマイナスの口コミを拡げることになってしまうのです。
医院の立地が良くないと嘆く前に行うべき対策は沢山あります。
確かに立地が悪いと不利であることは間違いないですが絶望的ということではないのです。
真摯に歯科医療に取り組まれる院長には夢を諦めずに頑張って頂きたい。
地域の方々が先生の治療技術を必要とされているのですから。
もっと具体的に話しを聞きたい場合は有料の経営相談にお申込みください。
テーマ:マーケティング、ブランディング
Posted at 05:00