おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
歯科医院も規模や収益モデルによって利益を増やすポイントは違います。
例えば、保険売上が5000万円以下の歯科医院では「利益率」が重要になる。
概算経費と実学経費の差(措置法差額)を最大化することで経営の安定性は増すのです。
例えばユニット3台で増設出来ないとした場合にはドクターと歯科衛生士とのユニットの割り当てをどうすれば良いのかを考える必要がある。
院長が保険のう蝕治療中心でユニット2台を占拠していれば利益率は低くなりますので歯科衛生士が収益をあげる方法を考えることが必要なのです。
一方、歯科医院を大きくしていく院長は「利益額」が重要になります。
投資額が大きくしてリターン額を増やす考え方が必要なので「率」だけで考えているとリターンを増やせないからです。
この時に注意する必要があるのが、先日ブログで書きました様に「現在のステージでは導入ハードルが高い設備や仕組みには手を出さない」ことです。
経営面だけで考えると投資すれば確実に利益増に繋がるものを優先して投資する必要がありますので、院長が欲しい診断機器とユニットであれば当然ユニットが優先されるのです。
利益を増やす二つ目の考え方は「売上における各治療コンテンツの割合」です。
売上を増やせば利益が増えると勘違いされている院長がおられますが売上と利益は連動しておらず、収益性が悪い治療コンテンツの割合が多ければ利益も少なくなるのです。
だから、どんな収益モデルを選択して柱となる治療コンテンツを何にするのかで残るお金は変わるのです。
例えば美容院であればパーマよりカットの方が利益率は高い。だからカットに特化して洗髪などの時間がかかるものを排除して回転率を高めた1000円カットの収益モデルが成り立つのです。
利益を増やす三つ目の考え方は「トライアルモデルとリピートモデル」の選択です。
歯科医療もう蝕患者が大量に来院した時代が終わり、う蝕ニーズは成熟期から衰退期に入って新たな歯科医療需要がマーケットに入りつつあります。
もちろん、まだ導入期にある治療コンテンツに手を出すのは早いですが、成長期に入っている歯周治療と定期管理をどのように歯科医院経営の柱に据えられるのかが現在の保険医療で収益を確保する上で重要なのです。
先生が保険のう蝕治療以外の自費治療コンテンツを得意にされているのであればトライアルモデルでもまだ収益を増やすことはできるでしょうが、保険のう蝕治療中心で衛生士枠に入る患者が少ないのであれば広告費を使って収益性が低い患者を集め、治療の収益性も低くなりますので経営で苦戦することになるのです。
以上、三つの対策をしていただくことが保険医療を担われるうえで重要であると考えます。
分かり易くする為に「歯科医療として大切な視点」を省いて書きましたが、医療の視点は必要不可欠であることを付け加えておきたいと思います。
もっと具体的に話しを聞きたい場合は有料の経営相談にお申込みください。
テーマ:歯科医院経営全般
Posted at 06:21