おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
防衛費の為の所得税や法人税の増税に少子化対策の為の消費税増税・・・・
岸田政権から聞こえてくるのは国民の負担を増やすことばかりです。
円安の恩恵を受けて業績が好調な一部の企業を除き、日本の企業の大部分を占める中小企業の6割が円安を経営にマイナスだと捉えている。
そんな中で「設備投資」や「賃上げ」を総理から要望されてどれだけの企業が対応できるのか・・・
国内106銀行の2022年9月の「金融再生法開示債権(不良債権)」は8兆6462億円で前年同月比で10.1%増えています。なかでも貸し出し金に占める不良債権の割合が高いのが地銀や第二地銀で、コロナ渦での資金繰り融資(ゼロゼロ融資/243万件)で抑えられていた企業の倒産数が、借入金の返済開始や円安、材料費高騰、物価高、人件費の上昇などによって更に増えていくことが予想されるのです。
そして最終的なしわ寄せは企業で働く国民に・・・
では、その国民を対象に事業をおこなっている歯科医療機関は2023年にどんな経営対策をおこなうべきなのでしょうか?
それはズバリ「収益構造のたな卸しと組み換え」です。
例えば売上が増えているとしたらどんな治療コンテンツがそれに寄与しているのでしょうか?
また、売上が増えているのに残るお金が増えていないのであれば何が原因なのでしょうか?
それが分からないまま2023年の売上を増やす目標を立てても駄目なのです。
例えば、
・インプラントの埋入本数の推移を見ながら値上げすることによる利益増を見込む。
・歯科衛生士枠を1列増やせそうなので年間〇〇円の売上増を見込める。
・勤務ドクター採用によって院長の自費治療の売上を〇〇円増やせる。
・新たな自費コンテンツの導入で勤務ドクターの月生産性を〇〇円増やせる。
・一人当たり生産性を〇〇円増やす為に間接経費を見直す。
・SPT移行率と継続来院率を〇%までに高める為にコンサルの仕組みを見直す。
・患者の流入量を増やし流出量を減らす為に数値管理による見える化と早期の対策をおこない、毎月の持ち患者数を〇%増やす。
・コスト管理意識を徹底する為に「コスト最適化プロジェクト」を立ち上げ、〇%のコスト減を達成する。
など、どう動けば収益が増えるのかを理解した上で経営対策をしなければ経営状況は改善しないのです。
ただ、治療コンテンツを増やしたり設備投資をすれば良いと言うことではありません。
新たな治療コンテンツや設備を導入したのに、それに人手がかかるのに、コストに見合った収益を生み出せていない院長はとても多い。
だから、思い切ってその治療コンテンツからは撤退して、医院の収益を一番生んでいるメインの治療コンテンツに経営資源を集中させるのも経営者としての院長に求められる決断なのです。
また、ドクター毎の治療のこだわりは大切ですが、それをサポートする為にスタッフの時間が余計に割かれるというのも考え直す必要があります。
そのドクターが目標としている生産性を達成しているのなら一定の配慮をすることも必要ですが、目標を達成できていないのに経営資源を余計に割かれるのは経営的には問題がある。
だから、期限を設けて他のドクターと同じようにできるように練習しなさいと指示することも本人の為にも必要なのです。
医院としての強みの部分は壊さずに、それ以外の部分をどれだけ変えることが出来るのか?
収益構造の変革は一朝一夕には達成できませんが、毎年目標を掲げて取組むことで、これから進む人件費やデジタル化対策などのコスト増にも対応できる収益構造になっていくのです。
さて、先生は収益構造のたな卸しと対策をどうやっておこないますか?
もっと具体的に話しを聞きたい場合は有料の経営相談にお申込みください。
テーマ:歯科医院経営全般
Posted at 05:00