おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
ファストリテーリングが大幅な賃上げを発表して話題になりました。
その最大の理由は優秀な人材(海外を含む)を獲得する為です。
現在の状況は日本より欧米の方が賃金水準が高く、優秀な人材は海外の企業に集まる傾向が強くなっています。
もちろん、日本の優秀な人材もどんどん流出している。
グローバルな企業であるファストリテーリングはそこに危機感を覚えたのです。
当然、優秀な人材は自分の能力や可能性を伸ばせる企業を選ぼうとし、その価値を認めて高い報酬を支払ってくれる企業、能力を発揮できる社内環境がある企業に流れていきます。
だからこのまま日本の大手企業の賃金水準が低いままだと日本の国力は未来に向けて更に低下していくのです。
日本国内でも人材は自分の可能性が活かせて能力に合わせた高い報酬を得られる企業にシフトしていきます。
若い人はどんどん減っており、出生率の低下から未来の若い世代が激減することも確定している。
だから、どの企業も必死で人材確保をしようとしているのです。
では、歯科医院はどうでしょうか?
スタッフがライフイベントを乗越えながら長く働ける歯科医院はありますが、歯科医院の大多数である小規模零細歯科医院では長期雇用の環境を整えられない。
診療報酬が上がらないのに「増税」「法定福利費増」「広告費増」「コスト増」「デジタル化費用」分を賄って更に賃金を上げて雇用環境を改善しなければ人は採用できなくなっていきますので、経営力と経営の体力がある歯科医院しか対応できないのです。
そして、歯科医院はスタッフの平均年齢が他業種より若く女性が多いことから若者の減少の影響を早く大きく受けるようになる。
地域の歯科医療需要は十分あるのに人材を確保できずにジリ貧に追い込まれる歯科医院はこれから増えていきます。
フルタイム労働者(特に歯科衛生士)を一定数確保できないと生産性も下がるのです。
じゃあ、零細規模歯科医院として家族経営で頑張るのか?それとも大規模化して歯科界だけでなく地元企業との人材確保競争に打ち勝つのか?
何も手を打たなければ経営的に行き詰ることは確定です。
さあ、どう動きますか?
もっと具体的に話しを聞きたい場合は有料の経営相談にお申込みください。
テーマ:歯科医院経営全般
Posted at 05:00